「ピラフ“で”いい」「ピラフ“が”いい」の違いは大きい

仕事仲間の共働きの女性編集者は語る。「夫に頼んだご飯の後片付けは、待てて一時間。彼の「ちょっと」がいつまでなのかがわからないと、一日終わって疲れているときは特に待つ気にもなれない。まして、「今やろうと思っていた」なんて言われると、「絶対思ってないでしょ」っていう気持ちになる」。

こうしたコミュニケーションにおける配慮は、仕事の現場だけでなく、夫婦間でも必要だ。曖昧な表現を意識して避けることで回避できるもめ事は案外多いはずだ。

以下はTwitterで育児の話をしているtomeさんのツイートだ。

そして本日の夫。
私「ピラフと白いご飯どっちがいい?」夫「どっちでもいいよ」
私イラッ「どっちでもいいじゃなくて選んでよ」夫「じゃあピラフでいいよ」

出ましたーーーーーー!ピラフ「で」

食わんでよろし!

tomeさんのどちらがいいかという問いかけに、「ピラフがいい」と答えればことは穏やかに終わったはずだ。夫の答えに、妻は「ピラフを食べたい」という夫の前向きな気持ちを感じて、気分良く調理に取りかかっただろう。ところが、これを「ピラフでいい」と言ってしまうと、事態が一転する。

発言している側は、さしたる悪意もなく、軽い気持ちで言っているに違いない。しかし、「が」と「で」の違いは天国と地獄ほど大きい。というのも、「でいい」という言葉の裏に、「簡単なものを選んであげてるでしょ」「妥協してあげたよ」というネガティブなニュアンスを感じる人が非常に多いからだ。

「~でいい」と言えるメニューなどない

思わず主婦が白目になってしまう日常の瞬間を「白目カルタ」としてインスタグラムで発信し続けている白目みさえさんは言う。

旦那よ。じっくり解説してさしあげるから耳の穴をかっぽじってよく聞きなさい。

・初心者っぽい=簡単ではない
(例)野菜炒め、カレー、炒飯
佐光紀子『なぜ妻は「手伝う」と怒るのか:妻と夫の溝を埋める54のヒント』(平凡社新書)
佐光紀子『なぜ妻は「手伝う」と怒るのか:妻と夫の溝を埋める54のヒント』(平凡社新書)

手順こそ簡単ですが、これらは具が数種類必要で下準備が面倒。野菜は、洗う、皮むく、ええ感じの大きさに切る……をそれぞれしなければなりません。そして具材は子どもや旦那の好みを考慮して選別する必要があります。火が通る時間もバラバラなので順番に気をつけたりあらかじめチンしたり……。面倒なのです。

夫の側は、相手に配慮して「ピラフでいいよ」と言う。しかし、言われる側は、「人に作ってもらうくせに、簡単なものを選んでやったと言わんばかりで失礼だ」と感じる。白目さんは言う。

作らない側が「でいい」と言えるようなメニューなどないのです。

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