K-POP、BTSの100分間のオンラインライブ売り上げは26億円超

音楽の会場でのライブコンサートもオンラインが中心になっていくのでしょう。新型コロナショックで会場が閉鎖されたために、ネットでオンラインライブを行う音楽家も増えてきました。

たとえば、韓国のK-POPグループであるBTS(防弾少年団)は6月に100分間のオンラインライブを開きました。チケット代は約3500円。75万人が視聴したので、売上げは26億円を軽く超えたことになります。

K-pop
写真=iStock.com/Elena Almazova-Dolzhenko
※写真はイメージです

会場のライブに75万人の観客を動員するためには、ドーム球場クラスの大会場に5万人の観客を入れたとしても15回も開催しなければなりません。当然、会場設営に15回分のコストがかかり、音楽家にも15回分のパフォーマンスが求められます。それと比べると、オンラインライブのコストと労力は圧倒的に小さくて済むので、利益率も非常に高くなるのです。

とはいえ、会場のライブが消えてオンラインライブだけになることはないと思います。理由の1つは、オンラインライブで稼げるのはある程度人気のある音楽家に限られるからです。

BTSも世界的な人気があってオンラインライブのチケットが売れました。無名あるいはあまり人気のない音楽家のオンラインライブにはそれほど多くの視聴者は期待できないし、チケット代も安く設定しなければならなくなります。結局、利益が出るかどうかもわかりません。

ライブとオンラインライブが共存する時代に

もう1つの理由は、音楽の会場でのライブ特有の臨場感はやはりオンラインでは体験できないからです。

オンラインライブも、多方向のカメラで音楽家を映すなど視聴者に臨場感を伝えるための工夫がいろいろと行われるようになってきています。多方向から音楽家を見るというのはむしろオンラインライブでないとできません。また、オンラインライブであればこそ、どこに住んでいても手軽に人気の音楽家のライブを楽しめるのです。そこに5Gを導入すればさらに臨場感を高めることができます。

しかし、会場のライブとオンラインライブを比べると、どうしても会場のライブにしかない臨場感があるのです。それは、音楽家が目の前の観客を意識しながらパフォーマンスを行うことによって醸し出される臨場感にほかなりません。

この点が映画とはまったく異なります。映画館だろうが自宅だろうが、一方的に映像と音を観客や視聴者に送るのが映画です。対して、音楽の会場でのライブには音楽家と観客との双方向のコミュニケーションがあります。それで会場のライブならではの臨場感が生まれるのです。同じことは演劇や落語、講談などにも当てはまります。

したがって、これらのエンターテインメントにおいては、新型コロナショックが終息しても、オンラインライブの比率が上がるとはいえ、会場のライブとオンラインライブは共存していくことになるでしょう。