外出自粛の影響で外食業界が売上減に苦しんでいる。今年4月は全店平均で前年比39.6%減だった。そんな中、「餃子の王将」は前年比21.7%減と持ちこたえている。ほかに比べて、落ち幅が小さかったのはなぜか。店舗経営コンサルタントの佐藤昌司氏は「以前から強化していた持ち帰りと宅配が結果を出した」と分析する——。
餃子の王将 道玄坂店=2019年6月5日
写真=アフロ
餃子の王将 道玄坂店=2019年6月5日

コロナの影響を最小限に抑えた王将

3月以降、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛や店舗の臨時休業、営業時間の短縮などで大幅減収となっている外食店が少なくないなか、「餃子の王将」を展開する王将フードサービスはその影響を最小限に抑えることに成功した。

日本フードサービス協会の調査では、3月の外食売上高(全店ベース)が前年同月比17.3%減、4月が39.6%減と大きく落ち込んでいる。そうしたなか、王将の既存店売上高は3月が3.4%減、4月が21.7%減、5月が11.9%減と持ちこたえている。なぜ王将はこのような結果を出せたのか。