上昇を続ける未婚率。仕事に追われていつまでも白馬に乗らない、いわゆる「独身王子」も増加の一途を辿る。

しかし、結婚する男性が一斉に晩婚へと向かっているかといえば、実は違う。その証拠に、男性の平均初婚年齢は1996年からの10年間で、1.5歳上昇したにすぎない(2006年 厚労省「人口動態統計」)。水面下では早婚と晩婚の、二極化が進行しているのだ。一般にその原因は、学歴や年収で説明されがちだ。確かに高学歴・高年収男性の未婚率は低いが、それだけではない。早い時期に結婚に踏み出すか、ずるずると後回しにするか。その決断には1日の大半を過ごす“職場”が大きく影響しているのではないだろうか。それを検証すべく、一般男女2000人あまりに調査を行った。結果、会社による大きな「結婚格差」が、浮き彫りになってきた。

では、男性社員が結婚しやすい企業、結婚に踏み切れない独身王子の背中を後押しする企業とは、どんな会社なのか。

まず「業界別未婚率(図1)」を見ると、男性の未婚率が10%台と極端に低いのが、商社と金融。逆にマスコミやサービス業は、5割前後とかなり差が開いている。業界で区切っただけでもこれだけの「結婚格差」があるのである。

『会社図鑑!』(10年版が11月発売されたばかり)などの著者でコラムニストのオバタカズユキ氏は、こう話す。

「商社マンは外資相手の仕事が多いから、結婚の必要性に迫られることも多いだろう。来日客の接待ホームパーティを切り盛りしてくれる妻が必要、というイメージ。一方の金融では、女性側の親の後押しが大きいように思う。銀行員なら手堅いので結婚相手として安全・安心だろう、といった感覚。だから婚期も早い」

人事制度の影響もある、とオバタ氏。商社の中には、いまだに女性を総合職、一般職に分けて採用する企業もある。

「最近は女性が男性社員の横についてコピーをとるといった風景は減った。でも商社の根本的な体質は変わらない。男女平等の業界より未来のお嫁さん候補が集まる職場のほうが、結婚相手を見つけやすくて当然でしょう」(オバタ氏)