子供に「どうやったらお金が儲けられるの?」と問われたとき、どう答えるか。人材育成コンサルタントの辻騎志氏は「松下幸之助が残した、時代に左右されない『商人道』が役に立つ」と説く。その中身を、子供にも伝わるマンガでお届けする――。

※本稿は、辻騎志・姫野よしかず『ショーバイ・クエスト 大商神伝説 そして繁盛へ』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

子供にお金のことをどう教えるか?

子どもたち向けにファイナンシャルなどを中心としたお金の流れや経済の仕組みなどを教えるマネー教育が注目されています。経営の神様・松下幸之助は、時代に左右されない根本的な「商売」や「働き方」についての考えを様々な形で残しています。

大人として、親として未来を担う子どもたちに伝えたい彼の「商人道」を、マンガを使って紹介します。

まずは、商売人が儲けよりも先に得るべきものについて、説明しましょう。

イラスト=姫野よしかず(以下すべて同じ)

ここでの主人公は私利私欲で動いています。「自分さえ儲かればいい」という思いから、「売れる」と見ると値段を上げていき、「高すぎて売れない」とわかると今度は値段を下げます。そうやって値段がコロコロ変わるため、お客様からの信頼を失ってしまいます。

商売は信用が第一。値段をコロコロ変える様ではお客様に対して不誠実。商品を売る前に自分を売る。つまり自分を信用してもらうことで、この人が販売しているのだから大丈夫な商品だと思ってもらうことが大事なのです。