なぜ、食べ物を切らしてはいけないのか
コンビニには多くの食品が並んでいます。
しかし中でも、レジ前で販売するフランクフルトや、から揚げ、フライドチキン、おでんなどのフードは、決して品切れを起こしてはいけないカテゴリーです。
極端なことを言えば、トイレットペーパーの売り上げが、2倍、3倍になることは、オイルショックでもない限り、まずありえません。チョコの売り上げが2倍、3倍になることも、バレンタインデーでもない限り、そう起きることではないのです。
ところが、フライドチキンやおでんなどのフードは、こちらの工夫次第で、1日で1000個売り上げることだって、不可能ではありません。
お昼時になれば、お客様が列をなして昼食を買いに来られることがわかっているのにフランクフルトがなかったり、から揚げが少なかったりする店があります。調理した結果、もし売れずに残って廃棄することになったらということを恐れて、少量しか用意していないから、そういうことが起きてしまうのかもしれません。
「瞬間の消費商品」は置き換えできない
しかし、考えてもみてください。おでんやフライドチキン、フライドポテト、中華まんなどは買い置き商品ではありません。買って今すぐ食べたい、いわば「瞬間の消費商品」です。
そんな商品の一つ、例えばフライドチキンを食べようと、列に並んだのに、いざ自分の番になったら、「チキンは品切れです」と言われてしまう。自分がその立場だったらどう思うでしょうか?
もはやチキンを食べるつもりだった口の中には、その風味が広がっているのです。「チキンがないなら、中華まんでいいか」とすんなり気分が切り替わるでしょうか?