スマホの英語勉強アプリが進化している。TOEICの高得点を目指す人だけでなく、あまり英語に自信がない人や、これから勉強する人も、気軽に取り組める仕組みが満載だ。

英語勉強のスマホアプリが、質・量ともにすごいことになっている。

TOEICスコアが高い人も、そうでない人も、中学英語でストップしたままの人も、それぞれに使い勝手のよいアプリが増えているのだ。

今回は、英語学習コンシェルジュの渡邉淳氏と、英語学習情報ポータルサイト「English Hacker」編集長の佐々木真氏が厳選したアプリや、読者アンケート結果を踏まえ、スキ間時間に勉強できるアプリを編集部の独自集計でランキング形式にてご報告しよう。

(左)英語学習コンシェルジュ 渡邉淳氏(右)English Hacker編集長 佐々木真氏

英文の日経記事の読み上げ機能、和訳付き

まず、リーディング部門から。英文を読む量がアウトプット(解答)の質に比例するといわれ、継続した英文リーディングがTOEICのリーディング部門のスコアアップにも直結する。とはいえ、知らない単語ばかりでは読む気は失せ、関心のないテーマだと退屈極まりない。

そんな悩みを解消してくれそうなのが、これから紹介するアプリだ。例えば、1位の「POLYGLOTS(ポリグロッツ)」。世界で発信されているビジネスを含む多くのカテゴリーのニュースを自由に選択できる。

「知らない単語はスマホをワンタップするだけで、すぐにその意味が画面内に登場します。調べた単語は自動保存され、マイ単語カードになり、あとで単語のスペルチェックなどにも活用できます」(佐々木氏)

読む際に、いちいち指でテキストをスクロールしなくていいのも便利だ。しかも、読むペース・レベル(調節可)に合わせた速さで自動的にスクロールしてくれる。初級者にやさしい設計だといえるだろう。

2位の「LissN(リッスン)」もなかなかの優れものだ。日本経済新聞社から2014年に発売されたアプリゆえ、読むことができる記事は、新聞に載るビジネスや金融系を中心とした、おなじみの日経の主要ニュース。

「記事1本は5分程度で読めますから、スキ間時間活用に最適です。それに、英語勉強の初級者にうれしいサポートがついています。米国や英国出身のネーティブスピーカーが記事全文を読み上げくれるので英文を読むのが苦になりませんし、英文の基となる日本語記事も読むことができるので、意味がすぐさまわかるのです」(渡邉氏)

4位の「TEDiSUB(テッドアイサブ)」は世界各国の専門家や識者による講演動画を日英同時字幕付きで聞くことができる。字幕のオンオフの切り替えが可能で、最初は英語字幕(と音声)のみ、次に日本語字幕(と音声)のみと段階的なトレーニングも。このアプリもやはり再生速度を調整できるので読む練習がしやすく、巧みなプレゼンテーションの技も習得できる。