TOEIC公式アプリで苦手なリスニング克服

続いて、リスニング部門。耳を英語に慣らす練習はTOEICだけでなく、外国人と仕事をするうえでも重要なスキルだろう。

1位の「TOEIC presents English Upgrader」は鉄板中の鉄板だ。テスト作成団体の公式アプリで、ここに登場する単語や表現などは本番でも使う、というメッセージだ。

「『クライアントへのプレゼン』とか、『レポートの内容を上司に報告する』とか、場面ごとの会話例を聞きながら学べるので理解しやすいし実用性があります。各会話の中には、試験に頻出するフレーズもまとめられていて、それをお気に入りに登録することもできます」(渡邉氏)

4位の「繰り返し聞くだけで満点がとれるTOEICリスニング」と、5位の「Listening Hacker」はコンセプトが似ている。日本人が聞き間違いやすい英語練習に向いている。例えば、LとRを聞き分けられるか。Littleの発音は「リルー」だと知っているか。「日本人が聞き取りづらい英語の音にフォーカスしたアプリは試験の弱点補強になります」(佐々木氏)

【リスニング部門ベスト5】

※料金やサービスの有無は8月18日時点のもの。変更になる場合があります。

1位●TOEIC presents English Upgrader
TOEIC公式が無料! これぞ鉄板の英語勉強アプリ

無料/販売者:国際ビジネスコミュニケーション協会
TOEIC公式アプリ。TOEIC問題頻出の「場面」の音声を基に学習できる。リスニングモードとクイズモードが用意されており、自分のレベルや学習時間に合わせて初級者から学ぶことができる。
また、最新の問題動向や試験の日程などの情報を入手することも可能。出てくる「フレーズ」も本番で頻出のものばかりで、知らないものはお気に入り登録機能を利用したい。

2位●資格サプリ
わかりやすい講義動画! 学び直し派向けもあり

月額980円/販売者:リクルートホールディングス
リスニングだけでなく、リーディングなどTOEICのすべて知識を、わかりやすい講義動画と問題集が勉強できる。読むのも聞くのも「500点突破」「650点突破」「850点突破」とレベル別の内容で、基礎から学び直したい人向けのコースも用意されている。TOEICのパート別の学習も可。リスニングは日本人が聞き取れない根本の原因から教えてくれる。申し込みはwebからも可能。

3位●TEDICT
TEDプレゼンターの英文音声を英文で書く

360円/販売者:SCIENART BB
TED講演動画でディクテーションができるアプリ。ディクテーションとは、聞いた英文音声を書いて原文と合っているか確かめる勉強法。やや上級者向け。
「独学では勉強しにくいが、このアプリならTEDのプレゼンを楽しみながらできる」(佐々木氏)
プレゼン中の英文の一部(単語など)を、自分でタイピングをして入力したり、いくつかの単語を並べ替えて文を完成させる問題など。

4位●繰り返し聞くだけで満点がとれるTOEICリスニング
日本人が聞き間違いしやすい音と文法のレッスン

250円/販売者:Book21 PUBLISHING GROUP
TOEIC問題のパート別の聞き取りトレーニングができるほか、英語のさまざまな表現の音声を収録しているので英会話の勉強にもなる良質なリスニング対策アプリ。
日本人が間違いやすい文法などもリスニング音声を聞きながら修正できるので、何度も繰り返せば文法の知識もしっかり定着する。英語と日本語が交互に再生されるコーナーもあり、初心者のレベルから継続して使いやすい。

5位●Listening Hacker
take onは「テイコン」。英語発音に慣れる

無料/販売者:Keigakusha,K.K
「日本人が苦手な英語の音を重点的に練習できるアプリ。前置詞の音の省略や弱形など、読み言葉と話し言葉の発音の違いがわかるようになる」(佐々木氏)
例えば、take onは「テイクオン」でなく「テイコン」と音がつながり、また、let it beは「レリビー」とラ行の音に聞こえるといった、事例をたくさん学んだ後に、理解できたかどうか分野ごとの確認テストを受ける。ネーティブの発音に慣れる。