「いつも自分は損ばかりしている気がする」そんな人は、ここに挙げるような行動をしている自覚はないだろうか?

感情で動くから人間は損をする

経済学では「人は自分の利益を最大化するよう、合理的に行動する」という前提で物事を考えます。しかし実際は、合理的に動いている人ばかりではありません。知らず知らずのうちに不合理な選択をし、気付かないうちに損をしているケースが山ほどあります。

いつも損をしている人には、ある特徴があります。それは物事を「勘定」ではなく、「感情」で判断している、ということです。

もちろん、ときには感情で動いてもいいと思います。「テレビショッピングでつい注文してしまった」「バーゲンセールで余計なものまで買ってしまった」なんてことを1、2度やったところで、大した損にはなりませんし、それでストレスが解消できたりするなら、目くじらを立てる必要はない。

しかし、金融商品はそうはいきません。買値にこだわるあまり下がった株を売るに売れず塩漬けにしている。クレジットカードで買い物をするときはいつもリボ払い――このようなことを続けていると、何百万も損することにもなりかねません。知らぬ間にじわじわと皮膚の深層までダメージを負う低温ヤケドのように、気付いたときには簡単にはリカバーできない状態になってしまいます。

損しないための3つのルールとは

これら“損のワナ”にかからないためには、次の3つのことを守る必要があります。まず1つ目は、「投資にマイルールを設ける」こと。投資を始める際に「この価格になったら売る」「値動きのあるものに投資をするのは、全財産の3割までにとどめる」などルールを設定しておくのは、損を膨らませないためにとても有効です。2つ目は、何かを購入する際は「それが本当に必要か、よく考える」こと。

そして3つ目は、「目先の損得にこだわらない」こと。この“目先の損得”を気にする人ほど、損をしやすいという傾向があります。

「損して得取れ」とはよく言ったもの。感情の赴くまますぐに行動するのではなく、冷静に計算する余裕を持ちましょう。

あなたはすでに「知らないうちに損をする」ワナにはまっている可能性があります。深い痛手を負う前に、上手に抜け出しましょう。

大江英樹
1952年、大阪府生まれ。野村証券で個人資産運用、企業年金制度のコンサルティングなどを手掛ける。2012年、オフィス・リベルタスを設立。行動経済学の研究からその問題点や解決法に切り込む講演・セミナーが人気を博している。『その損の9割は避けられる』『老後貧乏は避けられる』など著書多数。