個々の余裕資金の多寡次第で、投資先はどう変わるのだろうか? マネーのプロ2人が詳しく指南する。
1000万円は一部を外国株に
投資に回せるお金が1000万円の場合は、一部を外国株に振り分けることを考えてもいいでしょう。
インデックスファンドには、先進国の株価指数、新興国の株価指数に値動きが連動するタイプもあり、手軽に海外投資ができます。
残りの600万円は、MRFがいいと思います。個人向け国債(「変動10年」)という選択肢もありますが、半年ごとに受け取る利子を再投資する必要があり、それを怠ると、いつの間にか自分で使ってしまっていっこうに増えない、ということになりがちです。定期的に利子を受け取って使いたいというニーズがある年金世代以外にはお勧めしません。
ポートフォリオでは、日本株200万円、先進国と新興国が各100万円としていますが、世界経済の流れを見ながら割合を変えていくといいと思います。MRFに待機させた資金でいずれかのファンドを買い足していくのもいいでしょう。MRFを減らし、インデックスファンドの割合を高くすると、より積極的にリターンを狙うポートフォリオになります。ただし、今はすべて割高であるため、急いで投資資金を増やすのはリスクが高いことを忘れずに。
投資で損しないためにはコストを抑えることが重要であり、インデックスファンドはその意味でもおすすめできる商品です。今回ポートフォリオに組み込んだ分も含めて、インデックスファンドは、特に低コストの商品の例です。(図右を参照)
インデックスファンドと同様、特定の指数に値動きが連動し、普通の株式のように売買できる「ETF(上場投資信託)」もあります。値上がり益のほか、配当金も受けられ、インデックスファンドよりさらにコストが抑えられます。日経225連動型はもちろん、先進国の株価指数、新興国の株価指数に連動するものなど、たくさんの種類があります。