2016年2月10日(水)

ブロックチェーン技術とは何なのか? 金融業界全体の大きな挑戦が始まる

ガラパゴス化しかねないニッポン金融への警鐘 第3回

PRESIDENT Online スペシャル

著者
渡邊 竜士 わたなべ・りゅうし
トムソン・ロイター・マーケッツ執行役員

1972年、東京都生まれ、米国育ち。96年慶應義塾大学総合政策学部卒、同年野村證券入社。99年スイス野村バンク、2006年野村證券グローバルヘッジファンドセールスなど、主に国際部門にて経験を重ねる。12年野村インターナショナル(香港)のマネージング・ダイレクターを経て、14年よりトムソン・ロイター・マーケッツに入社して現職。トムソン・ロイターの経営企画や営業戦略等を担当している。
→トムソン・ロイター・ジャパン ViewPoint http://viewpoint.thomsonreutersjapan.jp/

渡邊竜士=文
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金融業界を挙げて取り組みが必要な3つの挑戦

世界経済フォーラム(通称ダボス会議)の調査報告書The Future of Financial Services(直訳:金融サービスの未来;2015年6月)では金融サービスのイノベーションと将来像が176ページにまとめられているが、業界を挙げて取り組みが必要な挑戦として次の3つを挙げている。

・新しい金融商品・サービスは、既存の規制解釈からは不透明感が高く、(不本意な意味で)グレーゾーンにある
・ブロック・チェーン・プロトコールのような分散型システムは、金融サービスにおけるほぼ全ての過程を中抜きにする可能性を持つ脅威だ
・時代遅れのデジタル認証プロトコールは、サービス提供と消費者の両者にとってリスクであり、また、非効率である

3つのテーマについてはいずれも、引き続き複数のステークホルダーを含めた分科会で取り扱い、2016年には何らかの経過報告をする予定になっている。尚、前回このコラムでは日本への影響力が最も大きなFinTech分野として「決済」を取り扱ったが、その続きとして(上記3つの挑戦にも含まれている)ブロックチェーンについて説明したい。

因みに上記記述(ブロック・チェーン・プロトコールのような……)は私の個人的な日本語直訳になるが、原文は“Decentralized systems, such as the blockchain protocol, threaten to disintermediate almost every process in financial services” である。その衝撃の大きさが分かるだろうか。

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