2016年2月10日(水)

市場は常に「オリジナリティ」を望んでいる

茂木 健一郎:世界一の発想法

PRESIDENT 2016年2月1日号

著者
茂木 健一郎 もぎ・けんいちろう
脳科学者

茂木 健一郎1962年、東京都生まれ。東京大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学博士専攻博士課程修了。理学博士。第4回小林秀雄賞を受賞した『脳と仮想』(新潮社)のほか、著書多数。

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茂木 健一郎
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このところ、はまっているのが、アメリカの作家、リック・ライアダンの「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」のシリーズ。

「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズの3巻『タイタンの呪い』の英語版。

ある取材で、「最近流行っている少年少女小説」ということで編集者に教えてもらって、試しに1巻を読んだら面白く、夢中になってしまった。

私はキンドルの英語版で読んでいるけれども、日本語訳も出ている。また、第1巻、第2巻を原作として映画も公開されている。

パーシー・ジャクソンは、海の神ポセイドンと人間との間に生まれた半神半人で、似たような境遇の子どもたちと冒険に出る。特にアメリカで人気が高く、ニューヨーク・タイムズの児童書部門のベストセラーリストに、200週以上にわたって登場していたという。

日本では、どれくらい人気が出ているのかわからないが、先日講演会で、「最近はパーシー・ジャクソンを読んでいて」と言ったら、高校生が2、3人、「ウギャー!」と反応していたので、少なくとも一部では熱狂的な人気を博しているのだろう。

「パーシー・ジャクソン」のシリーズの何が面白いのか。いろいろあるのだけれども、1つ確実に言えるのは、オリジナリティが大変高いということであろう。

ギリシャ神話のオリンポスの神々と、現代のアメリカが、どのようにかかわるのか? 主人公のパーシー・ジャクソンは、どのような境遇にいるのか。そのような設定がきわめて独創的で、読みながら、「ううむ、そうか」とうなってしまう。

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