2016年1月18日(月)

これがハイブリッド脳! 無味乾燥なネット記事を“お金”に変える3つの力

小宮一慶のメディア・ウオッチ【11】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
小宮 一慶 こみや・かずよし
小宮コンサルタンツ代表

小宮 一慶

1957年、大阪府生まれ。81年、京都大学法学部卒業後、東京銀行入行。86年、アメリカのダートマス大学経営大学院でMBA取得。帰国後、経営戦略情報システム、M&A業務に携わったのち、岡本アソシエイツ取締役に就任。国際コンサルティングを手がける。93年、カンボジアPKOに国際選挙監視員として参加。94年より、日本福祉サービス(現セントケア)にて、在宅介護問題に取り組む。96年、小宮コンサルタンツを設立。コンサルタント、非常勤取締役、監査役として企業経営の助言を行うほか、講演、著書を通じてビジネスマンに必要な基本スキルについて、わかりやすい言葉で指南している。明治大学大学院会計専門職研究科特任教授。近著に『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)、『ビジネスマンのための「読書力」養成講座』(ディスカヴァー21)、『「1秒!」で財務諸表を読む方法』(東洋経済新報社)、『お金を知る技術 殖やす技術』(朝日新書)などがある。

執筆記事一覧

経営コンサルタント 小宮一慶=文
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GDPを支える「構成要素4つ」を言えるか?

年末年始の休暇に、情報分析力を高める(=情報を知恵に変える)というテーマの本をあらかた書き上げました。その中で、情報分析力を高めるフレームワーク(基本的枠組み)について考えました。

結論から先にいうと、次の3つを鍛えることが重要だという結論に達しました。

(1)「基本的な情報」を得る
(2)「基礎的な知識」を習得する
(3)「思考力」を高める

例を挙げながら、説明をしていきましょう。

まず、(1)の「基本的な情報」についてです。たとえば、安倍首相がアベノミクスの1つの目標として、「名目GDP600兆円を目指す」と述べています。ここで、現状の名目GDPが約500兆円であるという「基本的な情報」を持っていれば、「600兆円までは20%増」という分析ができます。

さらに、1990年代初頭の日本の名目GDPも現状と同じ約500兆円だということを知っていれば、「600兆円達成はそう簡単ではない」ということも分かるはずです。

つまり、ベースとなる情報を持っているかどうかということが、情報をより深く、さらにはその本質を理解するのに不可欠だということです。

次に必要なのは(2)の「基礎的な知識」です。たとえば、先ほどのGDPの例で言えば、GDPを支える構成要素は、次の通りです。

・個人を中心とする「消費」
・企業を中心とする「投資」
・公的部門による「政府最終支出」
・輸出と輸入の差の「純輸出」

中国人による「爆買い」がGDPを押し上げることは肌感覚で分かりますが、上の4つの「基礎的な知識」(2)を理解し、「貿易収支の赤字(輸出より輸入が多い)が増加」という情報を得た場合には、「その分GDPが減少する」という結論を得られるわけです。

では、先ほどの「基本的な情報」(1)と「基礎的な知識」(2)との違いは何でしょうか。

情報は鮮度が必要なことが多く、状況によりアップデートが必要になります。ですから、新聞やテレビ、あるいはネットなどからコンスタントに情報を得て、自身にとっての「基本的な情報」(1)をアップデートしていく必要があるのに対し、「基礎的な知識」(2)のほうは、一旦理解すると、多くの場合、一生使えるということです。

そのためには、各人が必要な分野については、基本書や専門書を読んで理解しておくことなどが必要です。ただし、「基礎的な知識」(2)も「基本的な情報」(1)がなければ、それを活用することができないことも多く、逆もまた同じです。

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