仕事の効率化や時間管理に取り組んだ結果、働く人の幸福感は増えているのだろうか。今回は「浪費時間」とあわせて、初めて「幸せ時間」についても質問をした。

「1日の中で幸せと感じる時間がある」人は、どの年収層でも過半数に上る。年収別では2000万円以上が突出しており7割近くを占めた。

一方、「1日の中で、時間を浪費してしまったと感じることはある」と回答した人がどの年収層でも60%程度いた。時間泥棒の正体は1位が「長い打ち合わせへの参加」が61.5%と突出して多く、次いで「長い電話への対応」が39.1%で続く。ネットサーフィンやスマホでのゲームなどを挙げる人は少なく、ここでも自己統制する力を持った個人の姿が浮かび上がる。

打ち合わせと電話の2つは、いずれも個人ではなく組織で対応しなければ解決できない問題だろう。個人レベルでの仕事の効率化は進んでいても、組織やチームにおける効率化という点では、まだまだ課題が多いといえそうだ。

【調査概要】楽天リサーチの協力を得て実施。 対象:ビジネスマン1000人(20~60代、男女比95:5、各年収層は3分の1ずつ) 期間:2013年11月22~24日

シグマクシス パートナー 柴沼俊一(しばぬま・しゅんいち)
1995年、東京大学経済学部卒業。2003年ペンシルベニア大学経営大学院ウォートンスクール卒業。日本銀行、マッキンゼー・アンド・カンパニーなど経て現職。共著に『アグリゲーター 知られざる職種 5年後に主役になる働き方』がある。
(宮内 健=構成 ライヴ・アート=図版作成)
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