塾に面談に行ったら確認したいポイント9

各塾のスモールステップの違いはここでは説明しきれないので、その代わりとして、各塾のスモールステップを確認するための9つの質問を紹介する。

(1)「5年生の算数の1週間の学習サイクルについて少し詳しくうかがいたいのですが」
→スモールステップを話題にしたいことを前振りする。
(2)「週何回の授業ですか?」
→通塾の負担だけでなく、1週間の中で1教科を何回かの授業に分けるのか、1回の授業でまとめてやるのかなど、学習サイクルに関わる情報を聞き出す。
(3) 「どんな教材を使ってどんな授業をしますか?」
→使っている教材によって、カリキュラム概要がわかる。
(4)「宿題にはどんな教材を使用してどの程度出しますか? 宿題のチェックはどのように行いますか?」
→家庭学習に対するスタンスや親の関与度がわかる。
(5)「1週間の学習の成果はどのように確かめますか?」
→「週テスト」や「確認テスト」など、子供や親が短期的な手ごたえを感じられるしくみがあるかを確認する。
(6)「『週テスト』や『確認テスト』で十分な成果が出ていないときはどのような対応がありますか?」
→必ずしも成績が上がっていないときのサポート姿勢がわかる。
(7)「過去の単元を振り返るしくみはありますか?」
→月単位や学期単位の学習サイクル、テスト体系がわかる。
(8)「テストの点数という『結果』以外に、学習の『プロセス』を評価するしくみはありますか?」
→子供の学ぶ意欲を喚起することにどれだけ配慮しているかがわかる。
(9)「親としての相談がある場合にはどのように連絡すればいいですか?」
→親と塾との関係をどのように考えているかがわかる。

以上を確かめれば、その塾の「スモールステップ」に対する考え方がある程度わかるはず。実はこれ、私が拙著に掲載した塾の「スモールステップ」について取材したときに共通して聞いた質問項目である。塾に面談に行くときにぜひ試してみてほしい。これらの質問に、論理的に、かつ、その意図までをも含めて答えてくれる塾であれば安心だ。

塾に「ベスト」ということはない。確固たる指導方針や教育理念があり、それを実現するロジックがあり、さらにそれを実践する方法論があれば、まずは合格。その方法が、わが子の性格にあっていて、かつ、保護者の教育観にもマッチしているならビンゴであろう。

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