2016年1月11日(月)

日本人ゴルファーが五輪で勝つ法

PRESIDENT 2015年11月16日号

宮崎紘一=取材・構成 岩井康博=撮影、AFLO、日刊スポーツ/AFLO、読売新聞/AFLO=写真
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2014年2月にPGA(日本プロゴルフ協会)の会長に就任した倉本昌弘氏。これまで数々の改革を断行してきたが、2015年9月、今年ブラジルで開催されるリオデジャネイロ五輪のゴルフ強化委員長に任命された。有言実行の倉本会長に寄せる期待は大きい。リオデジャネイロ五輪、ひいては4年後の東京五輪に対する取り組みなど、将来の展望について聞いた。

丸山ヘッドコーチの役割

――リオ五輪でのゴルフ競技の強化委員長に就任しましたね。かねてより五輪ゴルフの強化は経験豊かなプロゴルファーにまかせてほしいとの要望でしたが、委員長になったのは自らの働きかけによるものですか?

【倉本】もちろんです。プロにはアマチュアにない経験やノウハウがあります。今こそ我々の出番だと強く訴えてきました。その結果JGA(日本ゴルフ協会=JOCに加盟している唯一のゴルフ団体)もプロゴルフ協会にまかせてみようという結論に達したようです。

――丸山茂樹プロがリオ五輪のヘッドコーチとなりましたが、それも倉本会長の人選ですか?
ヘッドコーチに就任した丸山茂樹プロ。1969年生まれ。米ツアーで3勝。(写真=AFLO)

【倉本】そうです。ヘッドコーチといっても技術を教えるわけではありません。いわばマネジャーのような役目。オリンピックともなれば様々な情報に通じていなければなりません。その点丸山は10年近くも米ツアーで戦い、あらゆる事情に通じています。アメリカに家も持っていますから、選手やその関係者ともコミュニケーションが取りやすい。移動の手段、ホテルの手配、食事、選手の気持ち、選手のコーチやトレーナーのクレデンシャル(証明書など)の取得など仕事は多岐にわたります。海外経験の豊富な人間でないと務まりません。丸山はそうした意味でのスペシャリストです。好成績を挙げるための環境を整える。それができる人材は丸山を置いてほかにいません。

――技術的な面はノータッチですか?

【倉本】今も申し上げたように彼は海外で豊富な経験があります。米ツアーで3勝、ワールドカップでは優勝もしています(2002年のメキシコ大会で伊沢利光と組んで優勝)。外国での戦い方、芝や気候、プロや関係者との交流や折衝などを熟知しています。こんな人間が側にいれば選手も安心できます。メンタル面やコースマネジメントなどちょっとしたアドバイスも選手にプラスに働きます。このメリットは大きい。

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