2015年12月22日(火)

ケチ客・キレ客を手なずける、最上級の「いなし方」

心が100%伝わる「会話のキャッチボール」練習帳:ハードな交渉編

PRESIDENT 2014年9月15日号

渡辺一朗=編集・構成
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人の心をつかむうえで必要なのは「話し方」だけではないし、「聞き方」だけでもない。大事なのは、心が通じ合う「受け答え」だ。

言葉で態度で精一杯の誠意を伝える

会話のスキルは、ときに無理難題や怒りの感情をぶちまけてくる相手から、わが身を守る盾になる。ここでのコツは「こちらが大人になり、相手の面子を立ててやる」ことだ。

例えば、理不尽な値下げ要求。値下げに応じられればいいが、できないこともある。それでも「無理ですね」と答えてしまえば、相手の面子は丸潰れ。商談がまとまらないのはもちろんだが、関係もそこで断ち切れる。

「値下げは無理でも、何かしてあげられないかを考える。粗品でも試供品でも、何かあるはず。ほんの少しほかの人より有利にしてあげれば、相手の面子は立つんです。そうすれば、その商談はまとまらなくても次があるかもしれない」(営業サポート・コンサルティング代表取締役 菊原智明さん)

では、怒り心頭に発して怒鳴り込んでくる客はどうか。この場合は、ひたすら相手の感情を受け止め、話を聞くに徹することが最善策になるという。

「とにかく逃げずに、ひたすら聞くことです。メールは読み返すたびに相手の怒りが再燃するし、電話も言った言わないになるので、直接会って聞くのがベスト。気が引けるのはわかるが、たいていのクレームは、聞き尽くしてしまえば何とかなるものです」(菊原さん)

雨降って地固まる。こちらの誠心誠意が伝われば、かえって信頼が深まることもある。

▼「すみません」「申し訳ございません」は言えば言うほど逆効果?
謝罪の言葉は「すみません」「申し訳ございません」だが、これしか返せないと「真面目に聞いてるのか!」「すみませんで済む問題じゃないぞ!」と、怒りを増幅させてしまうかもしれない。「お怒りはごもっともです」「考えが及びませんでした」など、謝罪の言葉も使い分けを。

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