――昨年度は「妖怪ウォッチ」の人気もあり、売上高と営業利益はともに統合以来過去最高だった。それに比べて中期経営計画は控えめだ。

【田口】目標は着実に達成したい。この業界は変化が早い。最高顧問の中村雅哉は「体力のあるものでも賢いものでもなく、変化に対応できるものだけが生き残れる」という。我々には強固な基盤はない。次の打ち手を常に考える必要がある。

当社には「ガンダム」や「鉄拳」に憧れて入社したという社員が多い。これは長期にわたりキャラクターをイノベーションさせてきた成果だ。「妖怪ウォッチ」や「ドラゴンボール」など他社からお預かりしているキャラクターも含めて、幅広い事業ドメインで新しい商品を開発したい。

――海外での展開はどうか。

【田口】日本のキャラクターはアジアでの人気が高い。アジア地域で300億円の売上高を3年後に600億円に伸ばす計画だ。他社とも連携しオールジャパンで展開したい。

バンダイナムコホールディングス社長 田口三昭
1958年、秋田県生まれ。82年明治学院大学法学部卒業、バンダイ入社。99年ベンダー事業部部長、2003年取締役、06年常務取締役新規事業政策担当、12年代表取締役副社長グローバルメディア政策・人事政策担当、15年6月より現職。

出身高校:秋田県立角館高校
長く在籍した部門
:新規事業
座右の書(または最近読んだ本)
:新田次郎『孤高の人』
座右の銘
:自分らしく
趣味
:ゴルフ、野球、登山、小型船舶

(國貞文隆=構成 門間新弥=撮影)
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