50年間の総住居費、一番高いのは……?

◎50年間の総住居費はいくら?
グラフを拡大
最もコストがかかるケース(賃貸・家賃約17.8万円)とかからないケース(一戸建て・自己資金あり)の差は、2703万円。マンションと一戸建てで比べると、最大差は、2042万円(「マンション・自己資金なし」と「一戸建て・自己資金あり」)だった。
▼賃貸 vs 一戸建て

まずは、一生賃貸暮らしと、一戸建てを購入した場合の比較です(額は、いずれも50年間の総計)。

もし、自己資金が1000万円あるのなら、毎月14万円の賃貸に住み続ける(総額約8800万円)よりは一戸建てを買った方(同約8400万円)がトータル的には約400万円トクです。

しかし、自己資金が用意できずに一戸建てを購入した場合(同約8960万円)、ローンの利息の影響などで月14万円の家賃住まいより、約150万円ソンします(ただし、一戸建ては一定の資産になります)。

では、家賃17.8万円にずっと住んだ場合はどうか。50年間の総コストは、なんと1億1125万円。こうなると、自己資金の有無に関係なく、一戸建てを購入したほうが2100万~2700万円もトクになります。

例えば、勤務する企業から家賃補助が数万円出るのなら総額コストはグンと下がりますが、出ないのなら、計算上は郊外のより安い家賃の物件にするか、貯金をして自己資金を貯めて家を購入したほうがいいのかもしれません。

▼賃貸 vs マンション

次は、一生賃貸住まいと、分譲マンションを購入した場合とで比較しましょう。

自己資金ゼロ円で買った場合、総額は1億464万円。頭金1000万円で購入した場合は、約9900万円。ということで、家賃14万円(総額約8800万円)、家賃17.8万円(同1億1125万円)とそれぞれ比べると、家賃14万円がもっともリーズナブルで(ただし、資産にはなりません)、家賃18万円がもっともハイコストということになります。

賃貸暮らしは固定資産税がかかりませんし、引っ越しも自由にできるというメリットがあります。ただし、今回の場合、家賃18万円に一生住むと、マンションを購入するよりも660万~1200万円もソンするので、家賃が低くなるような立地や条件の物件を探すことが必要になるかもしれません。