<ニーズを合致させる>

個人のニーズと会社のニーズとのすり合わせに失敗すると、グループの協調と結束が失われることになる。以下のような質問をして、そのことを社員1人ひとりに考えてもらおう。

この変革のプロセスの間、チームの信条として何が支持されなければならないか。チームのメンバー全員が自分たちのニーズと会社のニーズがいかに統合されるかをひとたび理解したら、チームが最適に機能していることをどうやって確認すればよいか。チームの協力と協調に、さらに努力すべき点はあるか。

何をもって、変革が職場に危機をもたらしていることの警告サインとするか。個人の仕事のアウトプットか。チームメートが危機を回避できるよう、個人としてどのようなアクションを取る用意があるか。チームを支える責任を果たすために、どのようなスキルを身につけるべきか。

新たな可能性を備えた、さらに成熟し熟練したチームに成長するために、個人は、チーム全体の学習と変革のプロセスをいかに支援できるだろうか。

<実現に移す>

以下のような質問を含んだ会話が、一連のグループ・ミーティングあるいは、願わくば、議論と意思決定に専念するための合宿やオフサイト・ミーティングの基礎となるべきである。

チームは、行動に関する決定をいかにして行うのか。このグループがこれらのアイデアを実行するためにはどのようなことを起こさなくてはならないのか。グループは問題をどのように認識するのか。問題の原因を解決するのか。助けを得るのか。変革が完了に近づくにつれて、どのような個人的問題が持ち上がるだろうか。

変革のさなかでも求心力をキープする

チームが解決策を見出した場合、経営陣は彼らの考えに耳を傾けていること、そしてそれらを快く実行するつもりであることを示さなければならない。経営チームは、先に紹介したような質問プロセスを使って、解決策をどのように実行するかを決定することが理想的である。

変革が混乱を引き起こすものであることは疑いの余地がない。変革をチーム、そして企業にとってプラスとなる体験にするためのもっとも有効な方法は、確実に個人に注意が払われ、個々人の意見が吸い上げられ、個々人が考慮されるように図ることである。全員で問題を考え、取り組むことで、変革がよい方向に向かう可能性が高くなるだろう。

(翻訳=ディプロマット)