アベノミクスによる景況の好転で、企業の業績回復にも期待が集まっています。ところが、一方で企業の人員削減、とりわけ、40~50代に対するリストラが依然、横行しています。中高年のビジネスマンは、「明日はわが身」と気が気ではないでしょう。いったいなぜ、このような事態になっているのでしょうか。

厳しさを増す国際競争のなかで生き残るため、企業は経営体質のさらなるスリム化を求められています。給与水準が高く、社内で余剰気味の中高年が、スケープゴートにされやすいという図式は変わっていないのです。

しかし、それだけではありません。IT化などを背景に、今世紀になってからビジネスのあり方は激変しました。企業が求める人材のモデルも様変わりしたのに、中高年の多くがそれに気づかず、適応できていないことが、リストラの続く最大の原因だと、私は考えています。

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あなたの「リストラ度」を自己診断してみよう!

では、リストラされやすいのは、具体的にはどのようなタイプなのでしょうか。それを示すために作ってみたのが、ビジネスマン向けの「リストラ度の自己チェックリスト」(表参照)です。ここで挙げた10項目は、現在の企業が社員に求めている資質であるともいえます。

企業がリストラ候補を選ぶ際に、こうしたリストを使っている、というわけではありません。あくまでも、ビジネスマンが生き残っていくための心得だと考えてください。ただし、当てはまらない項目が多い人ほど、リストラの危険性は高くなるといえます。人事部に目をつけられる前に、なるべく該当項目を増やす努力をしてください。

そのチェックリストを基にして、リストラされやすい人、されにくい人の違いを説明していくことにしましょう。