アベノミクス、円安継続、転職増加……2015年はどんな年になるのだろうか? マネーの専門家が新しい年の行方を見据えつつ「やるべきこと」「やめること」を提案する。

円安&インフレ加速、この1年は資産を守る!

アベノミクスは今年も継続されるだろう。円安が続けば、金融資産は目減りする。だから一部の資産はドルとして預金し、リスクを分散しておいたほうがいい――。

資産形成に関してこのようなアドバイスをすると、「それではあまりお金が増えない」と不満そうな顔をされることがある。しかし今はお金を増やすよりも、守る意識を持つことが大切である。運用はマーケット頼みのため不確実で、大きな額を儲けるのも難しい。そこに時間と労力を使うより、真剣に家庭の支出コントロールに取り組むことを強く勧めたい。

まず何をすべきかといえば、「自分株式会社の社長」になったと考えてみることだ。今はたとえ大企業のサラリーマンでも、いつクビになるかわからない。だから企業に属しながらも「自分は個人事業主」という感覚を持ち、家庭の経営戦略を練るべきなのである。会社が黒字化を目指すように、毎月の収支をプラスに持っていくことが最終的なゴールだ。毎月3万円が浮くようなら年間36万円儲けるのと一緒であり、そうして足場を固めた後、運用に向かえばいい。

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菅井流シンプル家計簿のススメ

手始めに、家計簿を3カ月つけてほしい。家計簿というとセコく聞こえるかもしれないが、要は損益計算書だ。毎日コツコツつける必要はない。レシートは必ずもらい、クレジットカードの明細を確認して、月1回まとめる(表を参照)。記録することでお金に対する意識を常態化し、管理する楽しさを覚えるだろう。

そこで注目するのは、家計の支出の多くを占める住宅費、保険料、自動車費、教育費。この4大固定費は減らせないと思い込んでいる人が多いが、見直すと大きく改善できるのは、ここ。この合計を手取り収入の50%以内に収めることができれば、資産は確実に増える。

子どもの教育費ばかりかけている人は、奥さんに投資することも検討してほしい。今、派遣は人出不足で、事務職がこなせればスーパーでレジを打つ2倍は稼げる。それならば奥さんにエクセル教室へ通ってもらい、そこで稼いだフローを子どもに投資することで、“不稼働資産を有効活用した資産化”ができるだろう。

また子どもの入学金や車検といったルーティーンではない支出も、ある程度は予測可能であって、すべてが突発的に起きるわけではない。1年単位で臨時出費を予算化し、あらかじめ用意しておけば慌てることもなくなるはずだ。