グローバル化、業界再編、リストラ……、企業を取り巻く環境は激変している。ライバル会社はどうなっているか、徹底レポートする。

テレビ局は新たな「二強」の時代へ

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【情報通信・ガス・電力】年収、平均年齢、従業員数

テレビ局では、テレビ朝日の躍進が目立つ。2013年の年間視聴率がゴールデン帯(19~22時)で1位になり、プライム帯(19~23時)も制し、二冠王を獲得。1957年の開局以来初のことだ。

この約30年間はバラエティーやドラマなどで高視聴率を獲得するフジテレビや日本テレビの「二強」を追う立場だった。今や、視聴率獲得競争で日本テレビと首位を争うまでになり、新たな「二強」の時代になりつつある。

しかし、テレビ業界が高収益を維持するためには、構造的な改革が求められる。人件費の管理もその一つである。キー局はバブル期の90年代初頭の頃に比べると、新卒の採用者数を大幅に減らしている。フジ・メディア・HDなどでは、人員削減が進められた。だが、全業種の中でキー局社員の賃金の高さはトップレベル。さらなる賃金制度改革に踏み込まざるをえないだろう。

通信業界では、大手3社(NTT、KDDI、ソフトバンク)とも、携帯電話事業の好業績を反映し、おおむね好調だ。特にソフトバンクの躍進が目立つ。かねて「リストラとは無縁」と言われてきた同社だが、13年度の上期決算では、売上高、営業利益、純利益でついにNTTドコモを抜いた。さらに、日本国内の携帯電話の市場が飽和状態に近いことを踏まえ、iPhoneで世界展開を加速させる。13年には、アメリカの通信会社スプリント・ネクステル社の買収を完了させたことで、携帯電話事業では世界3位の規模となった。

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【情報通信・ガス・電力】業界年齢構成、平均年収

携帯電話の国内市場の伸びは頭打ちといいつつも、今後も激しい競争が続く。KDDIは、13年4月にJ:COMを子会社にした。ソフトバンクも150社ほどのグループ会社を抱えるメリットを生かし、総合的なサービスにより収益拡大をもくろむ。

NTTは、新たな中期経営戦略を進めている。国内市場中心の利益追求から、海外市場に踏み出す。一方で、国内のネットワークサービスはさらなるコスト削減を行い、競争力を強化する。

電力業界は混迷が続く。11年3月の福島での原発事故発生以降、各社は大幅な経費削減や人員削減を行ってきた。原発の再稼働がスムーズに進まないために、業績赤字が続く。東京電力は14年3月期連結決算では、570億円の経常利益を確保する見通しだと発表した。11年3月期以来3年ぶりに経常損益が黒字転換することが見込まれる。だが、再稼働が遅れると、各社は新たな値上げを行う可能性がある。その際には、世論や政府が一層のリストラを求めることも考えられる。