「避難成功」の有珠山と御嶽山はなにが違うか

長野県・岐阜県の県境にある活火山の御嶽山が突発的な噴火を始め、死者・行方不明者は合計63名に達した。軽トラックほどの巨大な岩石が雨のように降り注ぎ、登山者が甚大な被害に遭った。噴火の発生時は、紅葉の時期を迎えた好天の土曜日の正午前で、特に人が多い日時だった。

今回の噴火は、白い水蒸気と火山灰が含まれる噴火で「水蒸気噴火」と呼ばれている。地下にあるマグマによって熱せられた地下水が水蒸気となり、勢いよく地上に噴き出し、火口周辺の岩石を瞬時に砕いて撒き散らしたのだ。しばらく活動を休んでいた活火山が最初に起こす爆発的な噴火が、この水蒸気噴火である。