持たせず、使わせよ:広がりつつある「所有よりフロー」

最近の風潮に「所有よりフロー」があります。所有しないといけないと思っていたものが流動化され、ビジネスとして成立するようになりました。持たせず、使わせよという考え方です。

ダイワラクダ工業という会社が「ラクダ・パーソナル・レンタル&リース」という名前で新生活に必要な家電や家具を必要な期間だけレンタル、リースするというユニークなサービスを提供しているのはその一例です。

大学進学や就職、単身赴任などで新しい生活を始めるとき、洗濯機や掃除機、冷蔵庫など必要なものを揃えると馬鹿にならない出費になります。しかも帰郷や帰任するとき、それらの家財は不要になり、処分するには手間と高い費用がかかります。しかしこのサービスを利用し、所有ではなくレンタルやリースという形を取れば、そうした悩みとは無縁でいられるわけです。

また最近、熱海ではリゾートマンションが2年間の定期借家契約で貸し出されるようになっています。それらは所有者の高齢化で使われなくなり、そのままでは不稼働資産になってしまう物件を貸し出して収入を得ているもので、フロー化の一例といえます。

七変化商品開発:書籍からアプリに変えるだけでも売れる

売れ筋商品はカタチを変えて展開せよ

同じ中身でも、形を変えることでさらに売り上げを伸ばせるものがあります。たとえば大御所のコンサルタントは講演で話した内容を文章に起こして雑誌に掲載し、その反応がよいと書籍化します。講演会、雑誌、書籍と形を変えることで売り上げを増やせるのです。これが七変化商品開発です。

私自身が関わっている事例もお話ししましょう。これまで私が執筆した書籍は20冊になりますが、昔出版した本はもう品切れになり、出版社との契約も終了したものがあります。ところが、スマホアプリにして販売すると意外なほど部数が出ます。このサービスを手がけているのはインクルーズという会社で、私は基本的に原稿のデータをお渡しするだけ。必要な編集はやってもらえるので手間もかかりません。

著者である私としては、ある程度出版から月日が経った書籍でも若い人に読んでもらえれば役に立つとの思いがあります。しかし書店ではもう品切れですし、最近の若い人はあまり本を読まないという傾向もあります。ところが提供するプラットフォームを書籍からアプリに変えることによって、あまり書籍を読まない若い人に読んでもらえるようになったわけで、非常に嬉しく感じています。