目?耳?皮膚?客の秘孔発見法:物事を理解するときの「利き感覚」がある

人によって右利きと左利きがあるように、人間には物事を理解するときの「利き感覚」があります。お客様の秘孔を見抜ければそれぞれの相手に対し効果的なプレゼンができます。

人の利き感覚は「視覚型」「聴覚型」「身体感覚型」に大きく分けられます。

「南国の海を想像してください」と言われたときに、青い海や白い雲を思い浮かべるような人は視覚型。波音やカモメの鳴き声が聞こえてくるような人は聴覚型。水の冷たさや砂浜を歩く足の裏の感覚、太陽のジリジリした感覚を感じる人は身体感覚型です。

では、どうすれば人の利き感覚を見分けることができるでしょうか。

図を拡大
商談相手の「ツボ」を攻めよ

視覚型は早口の人が多いのが特徴です。映像やビジュアルは情報が多いので、そうしたとらえ方をする視覚型の人は早口になりがちなのです。また、目線が上向きになる傾向があり、高いところから視野を広げてみようとするので、わりと姿勢がよい。会話のなかに「見える」「キラキラする」といった言葉がよく出てくる傾向もあります。

聴覚型の人の話すスピードは普通で、言葉を大事にします。メールを見ると文章がしっかりしていて、改行もきちんとしている。視線はわりと左右に動くことが多く、会話のなかに「聞く」「話す」「説明する」といった言葉が多く出てきます。

身体感覚型の人は経験したことを自分が感じたように表現しようとするので、話し方はゆったりしています。目線は下向きで姿勢も下向き。「触れる」「感じる」という言葉をよく使います。プレゼンするとき、視覚型の人に対しては、映像や図、イラストで説明すると理解されやすくなります。話し方もテンポを速くして、ビジュアルを交えながらポンポンと話を進めていくとよいでしょう。

資料を用意し、それに基づいて説明するほうがよいのが聴覚型。「実際に使用したお客様は、こんな感想を持たれています」などと、話の裏付けを示してあげると効果的です。

身体感覚型の人に対しては「使ってみてください」と実際に体験してもらうのが一番伝わりやすい。話すスピードもゆっくりめにして、考える時間をつくってあげることも必要です。