30代以上だと、直接「不妊専門クリニック」にいき、体外受精から始める人もいる。人工授精を繰り返したほうが安上がりと思うかもしれないが、妊娠は時間とお金との闘いだ。35歳をすぎたら1年1年が非常に貴重になる。お金を節約して時間を無駄に過ごしては本末転倒になる。なかには「タイミング療法から」といわれ、「夫婦で時間を合わせることができません」と、最初から夫婦で希望して、体外受精にした人もいる。確かに忙しい共働き夫婦や、夫が協力的でない場合、セックスを介さないほうが早いという合理的な考えでもある。

すべて試しても妊娠しない場合、日本ではできない卵子提供(自分以外の卵子を提供してもらい、体外受精して自分の体内に戻す)、代理母などを求めて海を渡る人もいる。卵子提供は、米国での費用はコーディネーターへの仲介料などを含め、だいたい初回500万円ぐらい、タイでは200万円、最近では台湾で100万円以内というケースも。

どんなにお金がかかろうと、最終的に赤ちゃんを抱っこすることができればいいのだが、やはり年齢が上がるにつれて確率は下がり、費用も跳ね上がる傾向にある。

国立成育医療研究センター不妊診療科医長・齊藤英和氏によると、各年齢別の体外受精により1児が出生するためにかかる医療費の平均は、30代前半で約150万円、40歳で372万円、45歳で3704万円。47歳では、なんと2億3000万円かかるという。どんな選択をするにしろ、まずはこの現実を周知すべきだろう。