薬局に並んでいるたくさんの薬。自分が飲むべき薬はどれか、ちゃんと考えたことがあるだろうか。「ブランドを聞いたことがあるから」、あるいは「安いから」という理由だけで選んだりはしていないだろうか。

仕事をする必要がある場合、選択肢は少ない

図を拡大
フローチャート

かぜ薬でやっかいなのは、ほとんどのものが眠くなる成分を含んでいること。かぜ薬は通常、複数の有効成分を含み、抗ヒスタミン剤を配合するものが多いが、眠くならない第2世代抗ヒスタミン剤を配合するものは少ないのだ。鼻づまりや咳など、ピンポイントで治したいものがある場合は、かぜ薬にこだわらず、鼻炎薬や解熱・鎮痛剤など、専用の薬を使用することも考えたい。

まず、39度以上の高熱が出ているときは医療機関に行くべきだ。それ以下の微熱程度で、体全体がだるいなどの症状の場合。体の節々が痛むのであれば強い解熱・鎮痛作用のあるイブプロフェン配合の薬で熱と痛みに対応。そこまで痛みはないのなら、マイルドな解熱・鎮痛作用のあるアセトアミノフェン配合のもので様子を見る。

眠くなるのは困るという人は、残念ながら選択肢が非常に狭まってしまう。ただし、漢方に頼るという方法はある。

表を拡大
かぜ薬の種類

鼻水やくしゃみをなんとかしたいなら、かぜのひきはじめ用として出されているものがおすすめ。それでは症状を抑えきれていないと感じる場合は、鼻炎薬。同じく、咳やたんをなんとかしたいなら、治りかけ用から選ぶのがいいだろう。

薬でかぜ自体を治すことはできない。基本は体を温めて安静にし、栄養をしっかり取ることなので、滋養強壮剤を飲むこともおすすめ。薬剤師のなかにも、かぜと思ったらリポビタン、ユンケル、チオビタなどを飲む人が多いとか。

(セルフメディケーション推進協議会=フローチャート作成指導・監修 坂本道浩=撮影)
【関連記事】
鍼灸師に教わる「風邪の治し方」
解熱・鎮痛薬 -薬局の店員が知らない「効くクスリ」の選び方【3】
病気にならない「ヨーグルト習慣」のススメ
「信用できる医者、できない医者」評価ポイント10
健康診断の数値を半年で劇的に改善するには