2014年3月5日(水)

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地震の専門家から震災後に飛び交った「想定外」という言葉。震災前の安全神話はもろくも崩れ去った。大災害にも負けない住まい選びに必要な知識を徹底的に検証する!

震災による被害の大小は、地盤に大きな影響を受ける。自分の住もうとする地域の地盤は、過去にさかのぼって徹底的に調べたほうがよい。

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自分の家は耐震構造……だけでは安心できない

地震発生時、震源地から発せられた地震動は地上まで達するとまた戻ってゆくが、その速さは地盤の硬さにより変化する。硬い地盤は速く伝わり、軟らかくなるほど速度が遅くなる。この違いにより、強い地震動を起こす。つまり地盤により同じ地震でも震度が違うのだ。沖積層など軟らかい地盤では、震度で1.5強くなる。震度5強ならば震度7に増幅されてしまう。

関東地方では、武蔵野台地の東端であるいわゆる「山の手」は、関東ローム層である台地の上にあり、比較的硬い洪積層であるが、荒川低地などは河川の土砂などが堆積した軟らかい沖積層である。荒川を中心とした城東地区は地震の揺れが強くなる地盤が多い。しかも、関東平野は中心を一番下にしてお盆状に洪積層と沖積層があるため、お盆の中で地震動が反射し合い、揺れも強く長くなる特性があるのだ。

こうしたことに加えて、東日本大震災で浦安市など関東各地で液状化被害が見られた通り、近年は液状化現象への注目が高まっている。

賃貸マンション検索サイト「wikirooms」では、液状化のおそれの少ない地域などを表示したところ、閲覧数が1.5倍に増えた。液状化では急激に建物が倒壊・破壊されるわけではないので人的被害は比較的少ないが、実際に家が傾くと、ドアなどが開かなくなるばかりでなく、平衡感覚が狂い健康被害まで発生して、住み続けることができなくなってしまう。

防災科学技術研究所の防災基礎講座によると、液状化が起こりやすい土地は、「海岸埋立地」「旧河川敷・旧河道」「砂洲・砂丘など」「低い自然堤防など」であり、砂と水が多い場所は危険だ。 ただし、こうした土地がすべて危険というわけではない。

浦安市では各所で液状化被害が出たが、東京ディズニーリゾートでは駐車場以外で被害がほとんどなかった。これは、約14万坪の地盤改良を引き受けた建築・土木会社の杉本興業がコンクリート廃材からリサイクルにより再生砕石を生産・利用したことによるとも報道されている。沿岸部や旧河川部などの造成地でもその工法や材料により大きな違いが生まれるといえよう。

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