TwitterやFacebookで繰り返される「炎上」。リスクを減らす方法は、ネットを怖がって遠ざけるのではなく、ネットを積極的に活用していく姿勢だ。

ネット空間では「バカ」ほど炎上する

コンビニや飲食店での非常識な行為を従業員が自らインターネットに投稿。その結果、従業員は職場を追われ、企業は謝罪に追われる――。なぜこうした「バカな行為」が後を絶たないのでしょうか。

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最近の主な「炎上」の事例

きっかけのひとつと考えられるのが、今年6月に高知市の「ローソン」で起きた事例です。店員が、アイスクリームケースの中で、商品の上に寝そべった様子を知人に撮影させ、フェイスブックに写真を投稿。その写真が匿名掲示板に流出し、ネット上で衛生管理についての批判が相次ぐなど、「炎上」する事態になりました。ローソンは7月15日に謝罪文を発表し、当該店のFC契約解約と休業を決定しました。これ以降、全国各地で似たような「炎上」の事例が報じられています。

「バカな行為」をするのは、従業員だけではありません。京都府向日市の「ミニストップ」では、今年7月23日に客がアイスクリームケースの中に入り、その様子を自らツイッターに投稿しています。これはすぐに「炎上」し、7月25日に同社本部は謝罪文を発表。ケース交換などの対応を行いました。この客は恐らくローソンの事例の模倣犯です。

「炎上」が相次いでいるようにみえるのは、模倣犯が増えているだけではなく、「バカな行為」を探し出すことが、ある種のブームになっているからだとも考えられます。

今年8月、「バーガーキング」は、従業員が床に積み上げた大量のバンズの上に寝そべり、その様子をツイッターに投稿していたとして、謝罪文を発表しました。実は、問題の写真が投稿されたのは6月25日で、このときは話題になりませんでした。投稿から1カ月以上過ぎてから、突然、「炎上」したのです。これも恐らくローソンの事例が大きく報じられた影響です。

いずれのケースにも共通するのは、「バカな行為」を自らネット上に公開していることです。なぜそんなことをするのでしょうか。まず言えることは、「見られている」という意識の低さです。