役員になれる人と中間管理職で終わる人の違いは、意外と小さなところにあった!エグゼクティブクラスのヘッドハンティングを担う敏腕ヘッドハンター10人が、役員に昇りつめる人たちの共通点を激白する。
仕事力■心地よい世界からあえて茨の道に踏み出したことがあるか
会社のために自分は何ができるか
ヘッドハンティングされる一流の人々には、共通の「企業を選ぶ基準」が存在する。たとえば、あなたが転職を考える際、もっとも優先する項目は何か思い浮かべてほしい。
役員まで昇るような人は、まず「そこで自分が何を提供できるか」を考えることが共通している。
「私心がなく、会社や社会のために何ができるか、過去の成功体験に縛られずに次の企業が自分に何を求めているかを考える」と、金融・コンサル系企業を主な顧客に持つ、コトラの大西利佳子代表は言う。
役員になる人物にとって、財務状況を読み解くファイナンス感覚とコンプライアンス関連への意識の高さは基本スキルだろう。
「加えて企業が抱える問題、課題は何か、どう自分が役立てるかの視点が、部課長クラスの転職サポートと大きく異なっています」(日系企業のグローバル人材を支援する、ロバート・ウォルターズ・ジャパン 大山良介人材支援室室長)
特に外資系エグゼクティブは未経験の分野でも飛び込む強さがある。
「あくまでもポテンシャルを先に買ってもらう。そこにリスクがあっても能力があればお金は必ずついてくると考える傾向にある」(外資系企業を担当するロバート・ウォルターズ・ジャパン 岩屋広志朗マネージャー)
与えられるポジションと年収にこだわるだけでは経営者はもとより役員の視点にはほど遠い。さらに給料と福利厚生中心の「会社からのリソース」を最優先事項とするのは、万年平社員の思考でしかないのである。