嫌悪と諦観が交錯する日本の職場。では、あなた自身はどうだろうか? まずはQ5の自己診断シートをチェックしてみてほしい。

STEP1●ときには嫌われても仕方ないと腹をくくる

図を拡大
Q5 3分で判明!あなたの「嫌われ指数」

自己評価シートの結果はいかがだったろうか(http://president.jp/articles/-/10530)。20点満点の人はさすがにいないと思うが、16点以上の人は職場全体から嫌われている「奇人」だと言えよう。11~15点は同僚の誰かから間違いなく嫌われている「変人」、5~10点は嫌われている危険性がある「凡人」、そして5点以下は全方位型の「聖人」である。

ここで注意してほしいのは、必ずしも「聖人」が素晴らしいわけではないことだ。誰だって嘘をついたり愚痴をこぼしてしまうこともある。

人間は誰しもミスをするものなのに、「絶対にミスをしてはいけない」などと思い込むことを心理学用語で「イラショナルビリーフ(非合理的な思い込み)」と呼ぶ。この思考に陥ると、自分のミスは認めにくくなる。今回の調査で「実は自分も率」が低調だったのも、ここに理由がある。

大切なのは、「たまにはミスをして同僚を苛立たせてしまっても仕方ない」と腹をくくることだ。この「ラショナルビリーフ(合理的な考え方)」ができるようになると、「失敗は間違いを修正するチャンス。次は同じ失敗をしないことが大事なのだ」と生産的な考え方に変わっていく。

食事のマナーや女性蔑視的な態度など、明らかに悪い点はすぐに改善するべきだが、他の点は柔軟に考えるといい。

例えば「上司にゴマをする」ことは、ひどく嫌われることだし、職場で多発しているのに「自分も率」は低い。しかし、上司との関係が円滑なほうが仕事はしやすいはずだ。上司に気に入られようとすることは、一概に悪いことではない。このように柔軟に考えられれば、自分がゴマをすっていることに自覚的になれる。自覚的にゴマをすることで、単に媚を売るいやなヤツではなく、上司を持ち上げたほうがいいときにうまく持ち上げられる仕事のできる人間に変われるのだ。