繰り返すリバウンドを卒業して96kg→68kgに
――96kgから68kgまで痩せられたとのことですが、ダイエットのきっかけは何だったのでしょうか?
10代の頃はややぽっちゃりはしていましたが、いわゆる中肉中背の範囲でした。それが19歳の頃に暴飲暴食から103kgまで増えてしまい、そこから一気に55kgまで落としてはまた増えて……とリバウンドを繰り返していました。
『あすけん』は2015年から使っていて、ダイエットを決意した時はプレミアムサービスに登録してスイッチを入れるんだけど、目標体重を達成すると使わなくなるんですよね。でもずっとアプリはスマホに入れていたと思います。あすけんの利用と並行して、スムージーを飲んでみたり、酵素を取り入れたり、朝バナナ、プチ断食、ダイエット弁当などなど……ほかにも流行りのダイエットはほとんど試しました。
そんな感じで体重の増減はあったのですが、去年、潰瘍性大腸炎という病気が発覚し、体を動かせなくなってしまった時期があったんです。その時、「運動ができるって幸せなことなんだ」と気づき、回復してから健康維持のためにトレーニングを始めました。
そこから筋トレにハマって、去年の夏くらいからなんとなくボディメイクの大会を目指してみようかなと思うようになり、そうなると身体を絞る必要がでてくるので、結果的に減量に至りました。なので、最初は痩せたいというよりも、健康を考えてのことでした。
――最初は健康維持が目的だったのですね。今回のダイエットはどのように進めましたか?
先ほどもお話した通り、それまでさまざまなダイエット方法を試してきましたが、結局は食事管理と運動なんですよね。それに気づいてからは、“◯◯ダイエット”のような何か1つの食材に特化したものなどは一切やめて、あすけんで食事記録を再開しました。
あとはトレーニングですね。仕事柄、時間を調整しやすいということもありますが、週6でジムに行くこともあります。もともと運動が好きではなかったのですが、定期的に体を動かしているうちに、今では行かないと落ち着かないほど習慣化されました。でも、好き嫌いはあって、おもりを持ち上げたりする動きは好きですが、走ったり有酸素系の運動は今でも苦手です。
――週6で! かなり鍛えてらっしゃいますね。あすけんは初期の頃から活用いただいていますが、使ってみていかがですか?
入力して1カ月もするとだいたいのカロリーや栄養素の感覚がつかめるので、それだけでも違いますよね。普通に生活していると、カレー、パスタ、うどん、蕎麦の中でどれがどれくらい脂質があるとかわからないじゃないですか? けど、感覚的にでもわかっていれば「これはダイエット中はやめておこう」と判断できます。
あとは、一概には言えませんが、安いお弁当はカロリーが高い傾向があるなとか、おやつは和菓子やアイスだとカロリー制限中でも食べられるものが多いなとか、食べ物に対してこれまでと違う見方をするようになったのも興味深かったです。スーパーやコンビニに行くのが楽しくなりました。
食材を選べば、満足感を得ながら減量できる
――減量で大変なことはありますか? ボディメイクもされているので、お腹が空いてつらいとか……
脂質の摂取量を減らしているのですが、脂質が少ないと物理的に食べる量は増えるんですよ。焼く時に油もひかないので、気にかけないとカロリーが不足して未来さん(あすけんのAI栄養士キャラクター)に心配されたりします(笑)。
ボディメイクといえば鶏むね肉ですが、実際、結構な量を食べています。なのでお腹が空いてつらいとかはなく、常に満足感はありますね。同じ肉でも、サーロインを食べればあっという間にカロリーオーバーしますが、食べるものを選べば、しっかりと満足感を得ながら減量できると思います。
――そうなんですね! 減量中でも満足感のある食事が食べられると、気持ちにも余裕が生まれそうですね。
そうですね。100kgを超えていた時はメンタルが不安定で落ち込むことも多く、暴飲や暴食してしまうという負のループに陥っていましたが、現在は生活習慣が変わったことで、気持ちも前向きになりました。
運動するようになったことで、夜ぐっすり眠れるようになったのも大きいと思います。それまではショートスリーパーで3~4時間眠れば十分でしたが、今は人並みに6~7時間寝るようになりました。寝ないと体力が回復しないということもありますが、ほら、夜って起きていてもろくなこと考えないじゃないですか?(笑)夜は寝るのが一番だと実感しています。
“具体的な目標”が継続の秘訣
――ダイエットやボディメイクを継続するコツがあれば聞かせてください。
たまには食べ過ぎたり、飲み過ぎて浮腫んでいる日もありますが、そういう時は地球が滅亡したことにしてあすけんに入力しません(笑)。で、気持ちを切り替えて翌日から再開します。時にはちょっとしたズルをしてもいいと思うんですよ。全てにまじめに向き合うと疲れてしまうので、自分を喜ばせることも大事かなと。今日は食べすぎてしまったから明日からまた頑張ろう、と思えたらそれでいいじゃないですか。
あとは、何か具体的な目標があると強いのかなと思います。私の場合は大会に出場することをYouTubeで宣言したりと多くの人を巻き込んでいるので、もうやるしかない状況になっていますが、それが良いプレッシャーになっています。
「宝くじで1億円当たらないかな?」と言っているだけでは当たりませんよね。それと同じで、「痩せたい」と言ってるだけでは何も変わらないんです。大会は極端だとしても、あの洋服が着られるようになりたいとか、海へ遊びに行くまでに絞りたいとか、些細なことでもいいので、具体的な目標がある時の方がうまくいきやすいんじゃないかと思います。
カロリーは1カ月、1年単位で考える
――具体的な目標があると強いというのはわかる気がします。ほかに心がけていることがありますか?
何か食べる時には1カ月や1年間でのカロリーに換算するようにしています。例えば、150kcalのジュースを飲むとして、30日間にすると4500kcalとなり、だいたい脂肪600g分です。1日だけでは大したことなくても、1カ月では結構なインパクトになるのがわかりますよね。そう思うと、毎日飲むのはやめようとブレーキがかかります。
この考え方はポジティブな面でも使えて、1日100kcal減らしたとします。それだけ見ると小さな変化ですが、365日続けたら36500kcal。1kg減らすのに7000kcalなので、5kg減る計算になります。これは大きいですよね。運動か食事で100kcal減らすだけなら、できる気がしてきませんか?
駅1つ分歩くとか、エスカレーターではなく階段を使うとか、それだけ見ると効果あるの? と思うようなことも、1カ月、1年にすると大きな違いに繋がるとなると、やってみようかなって思えたりしますよね。
自分の姿を見て「いいな!」と思える
――大きく体型が変わりましたが、どんな変化を感じますか?
洋服を選ぶのが楽しくなりましたね。体型がぼやっとしていると、どうしても隠そうとしたり、選ぶ色や柄も決まってきてしまっていて。今は着たいものを自由に着られる喜びがあります。
あと、仕事柄、自分の姿を目にする機会が多いのですが、自分を見て「いいな!」と思える瞬間が増えました。それは嬉しいですね。
ただ、決して太っている時の自分を否定しているわけではなく、変化した自分を楽しんでいる感じです。どんな体型でいようとその人の自由なので、痩せたければ痩せればいいですし、たとえ太っていても自分が納得しているのであればそれでいいと考えています。
――これからの目標や実現したいことを教えてください。
まずは今年の夏に開催されるボディメイクの大会を目指して、しっかり調整していきます。
あとは、これから夏にかけて体を絞りたい人が増えてくる時期なので、ダイエット情報を発信しているYouTubeチャンネル『しらスタ【目指せムキムキプリンセス』の更新頻度も上げていきたいと思っています!
取材・執筆/城石愛