働く女性は特に、だるさや疲れで内科を受診される人が多いですね。女性に多い低血圧が、だるさ・立ちくらみの遠因になっていることもあります。疲れやすい人は、健康診断で貧血を指摘されていることも少なくありません。一般的に鉄欠乏性貧血が多いのですが、子宮筋腫による月経過多や甲状腺機能低下が隠れていることもあるので、たかが「疲れ」と侮ってはいけません。また、女性は男性よりも自律神経が脆弱といわれており、女性ホルモンの変化に起因する便秘やむくみ、抑うつ感、睡眠障害も多く見られます。
女性ホルモンは“しなやかさと元気のホルモン”と呼ばれるほど、女性の健康を支えています。更年期以降に増加する骨粗鬆症やLDL(悪玉)コレステロール上昇に伴う動脈硬化なども、女性ホルモンが低下、欠乏することでリスクが高まります。大豆イソフラボン由来のエクオールという成分には、骨や血管のしなやかさを助ける作用もあるので、予防策としてエクオールのサプリメントを摂取しておくのもいいでしょう。
30~40代で、病気などに起因せず「体力が落ちた」「疲れが取れない」と感じるなら、女性ホルモンの揺らぎが原因かもしれません。私自身、体の回復力が落ちたと感じたり、肌の色ツヤがさえなかったりする日もありましたが、エクオールのサプリメントを毎日摂るようになってからは、調子の悪さを感じることは少なくなりました。ただ、年々体力が低下するのは当たり前。無理をせず、忙しいときこそ十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけることを大切にしています。
無理なダイエットなどによる栄養不足は女性ホルモンの欠乏を招き、将来的に骨粗鬆症のリスクを高めます。また、肌のシワやたるみ、髪にコシやツヤがなくなるなど、見た目の変化にも、女性ホルモンの減少が深く関わっています。体調不良を整えるため食事・運動などの生活習慣を見直し、いつまでも美しく前向きに過ごすためにも、早めのエクオールサプリメントの摂取を考えてみるのもいいでしょう。
エクオール豆知識(3)
“エクオール”は、骨とも深く関わっている。
骨粗鬆症は女性ホルモンとも深く関係するため、特に女性に多い病気。エストロゲン分泌量が減少する、閉経後5年ぐらいから患者が急増。骨折は、そのまま寝たきりや要介護になる恐れもある。女性ホルモンと似た働きをするエクオールには、骨を丈夫に保つ作用があり、将来の健康な生活をサポートしてくれる。
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Vol.3 内科医 越田容子先生
Text=戌亥真美 Photograph=田子芙蓉