グツグツと鍋を煮込むいい匂いがするキッチンで今日1日の何げない出来事を思い出しながら、じっと出来上がるのを待つ。特別なスープじゃなくても、あったかくなる時間です。パリ留学の経験を持つ料理家の若山曜子さんに、ほっこりスープのレシピを教えていただきます。

レンズ豆のスープポーチドエッグ添え

●豆だくさんの食べるスープ! ほんのり辛いクミンシードが隠し味に

短い浸水時間で使えるレンズ豆のスープは、ベーコンの旨みを足して具だくさんの一皿に。

●材料(4人分)
レンズ豆……150g/ベーコン……30g/玉ねぎ……4分の1個/セロリ……3分の1本/にんにく……2片/クミンシード……小さじ1/タイム……1枝(省いても可)/塩……小さじ2分の1/黒胡椒……適量/水……4カップ/卵……4個

●作り方
(1)レンズ豆はさっと洗い、10分ほど水に浸しておく。
(2)ベーコンは7mm角に切る。玉ねぎ、セロリはみじん切りにする。にんにくは包丁の腹で潰す。
(3)鍋にベーコンを入れて弱火にかける。脂が出てきたら、玉ねぎ、セロリ、にんにくを加えて炒める。
(4)玉ねぎがしんなりしたら、水気をきった1、クミンシード、タイム、水、塩、黒胡椒を加える。途中、水が少なくなったら足しながら、レンズ豆が柔らかくなるまで20~30分、弱火で煮る。
(5)ポーチドエッグをつくる。卵は1個ずつ器に割り入れておく。別の鍋に水と少量の酢(ともに分量外)を入れて火にかける。沸騰したら、フォークで大きな円を描いて対流をつくり、真ん中に卵を1個そっと入れ、弱火にする。白身が固まったらキッチンペーパーで水気をとる。残りも同様につくる。
(6)器に4のスープをよそい、ポーチドエッグをのせる。好みでタイム(分量外)を飾る。
若山曜子

大学卒業後、パリへ留学。ル・コルドン・ブルー・パリなどを経て、パティスリーやレストランで研さんを積む。菓子を得意とする一方、現在は料理にも活躍の場を広げ、料理研究家として活動。著書に、『作りおきできるフレンチデリ』(河出書房新社)、『ごきげん朝ごはん』(講談社)など。
 

撮影=平松唯加子