バリキャリ女子は、初めから選ばれた人だと思っていませんか? でも多くは、めげたり迷ったりしながら、結果的にキャリアアップを図った人ばかり。その実例をお伝えします。

浦和支店長として活躍する根本芳恵さん。一般職からエリア総合職、総合職へと転身を重ねてきた。

大和証券 浦和支店長 根本芳恵さん「社員の家族も含めて、全員が幸せにキャリアアップできるように指導していきたいです」

最初の配属は、地元の仙台支店。数年後、エリア総合職の制度ができたときに、転換試験を受けた。

「仙台支店以外に移ることもなければ、電話や店頭で投資相談を行うという仕事内容も変わらない。せっかく制度ができたのだから、くらいの軽い気持ちでした」

総合職に転換したのは6年前のこと。営業経験も積み、役職も上がってライン課長となっていた。

「1つの課を任される立場になると、全国でさまざまな経験を積んでいる総合職に比べて、自分は知識やスキルが足りないのではないかと感じて……。幅広い仕事を経験することは、今後キャリアを積んでいくうえでも、プラスになるのではないかと考えたんです」

そして35歳にして初めて、仙台を離れることになった。

異動先は、本社の営業企画部。経営側と支店とのパイプ役のような部門だ。間近で経営の考えに触れ、人脈を広げることができた。

【写真上】リフレッシュは温泉で。ときには少しグレードの高い宿に泊まることも【写真右下】お客さまの目に触れる名刺入れやボールペンは、良い品を選ぶようになった【写真左下】最近行ったばかりの日光東照宮にて。「パワースポット&温泉で英気を養いました」

「会社は一人ひとりをよく見ていることもわかりました。例えば地方の支店にいても、頑張っている人には必ずチャンスは与えられるよ、という話をよくしています」

その後何回か異動を経験して、今回が初めての支店長だ。責任の重みを感じているが、「もともと人のサポートをするのが好き。メンバーのアシストに専念できる立場ですから、一緒に走っていきたい」と意欲に燃えている。

 BEFORE/AFTER 

●目線が上がり、会社が見えるように
●部下(課長クラス)が全員年上!
●グレードの高い温泉宿でほっこり
●持ち物のグレードUP!


【ブラマンテ代表取締役 田島弓子さんから一言】
目の前の仕事で着実に力をつけて、自然とキャリアアップされてきた好例。仕事に対して柔軟な思考を持ち、与えられた環境の中でベストを尽くせる方なのではないでしょうか。支店長としても、着実に成果を出していかれることでしょう。伴走に加えて、先導もできるリーダーとしてさらなる成長を遂げられることを期待します。


大和証券 浦和支店長 根本芳恵
1974年生まれ。95年、短大卒業後、大和証券に入社。仙台支店に配属され、一般職からエリア総合職、その後、総合職に転換。本社の営業企画部、町田支店などを経て、2014年10月から現職。 持ち物のグレードUP!

ブラマンテ代表取締役 田島弓子
1967年生まれ。成蹊大学文学部卒業。展示会主催会社などを経て、99年マイクロソフト日本法人に転職し、数少ない女性の営業部長として活躍。2007年から、キャリア支援などをテーマに、社員研修、セミナー、執筆活動に従事。