子供が手に取るように本を並べる

家に本を置くのにもコツがある。

一つ目は子供の動線に合わせて、目に入る場所に本を置くことだ。リビングやトイレのほか、階段や玄関に置いている家庭もあるという。二つ目は、子供が気になったらすぐに手に取れる場所、高さに並べること。

子供の「動線」に置く
子供の「動線」に置く
子供の手が届く高さ・場所に並べる
子供の手が届く高さ・場所に並べる

三つ目は、本を定期的に入れ替えること。自宅を「出張図書館」にするイメージだ。

「ずっと同じ本が並んでいると風景の一部として子供は興味をなくします。時折ラインアップが変化することは、子供にとって『あれ? なんだろう?』と興味を持つきっかけになります。図書館を活用して、子供の興味に合わせすぎず、幅広く、ある意味適当に選ぶのがおすすめ。というのも『読んでほしい』と一生懸命に思って選ぶと子供も親の気持ちを察してしまうもの(笑)。プレッシャーになってしまい、また本から遠ざかることにつながります。読んでもらえなくても、親もがっかりしないで済むように『適当に』がうまくいくコツです」

ラインアップを変えて自宅を「出張図書館」に
ラインアップを変えて自宅を「出張図書館」に

しだいに、「気づいたら子供が本を取り出して読んでいた」となる家庭が多いという。

「残念ながら、子供を急に読書家にするような魔法の技はありません。しかし持続すれば成果は出るもの。親も子供も続けやすい形を探してもらうのが一番だと思います」

教える人
ヨンデミー代表 笹沼颯太さん

子どもが読書にハマるオンライン習い事「ヨンデミー」運営。

※本稿は、『プレジデントFamily2025春号』の一部を再編集したものです。