全国の女性首長や女性経営者が一堂に集結
「女性首長によるびじょんネットワーク(以下:びじょネット)」は、2019年、日本全体で女性の活躍を後押しすることを目的として、発足しました。10月2日現在、女性が首長を務める55の自治体が参画しており、共同座長は日本で2人だけの女性知事である、小池百合子東京都知事と吉村美栄子山形県知事が共同座長として会議を開催しています。
発足以降、びじょネットは年に1度、全国の女性首長や経済界の最前線で活躍する女性経営者が集まって女性活躍推進施策などを共有してきたほか、近年では駐日女性大使も交え、国際的な女性の視点を取り入れた組織運営や地域活性化策などについて幅広く意見・情報交換を行っています。
今、日本には知事や市区長、町村長を合わせて55人の女性首長がいます。この5年間で約1.5倍に増加したものの、首長全体に占める割合はまだ3%程度にすぎません。こうした現状を踏まえ、びじょネットでは政治や経済など社会のあらゆる分野において、意思決定の場に女性が参加できる社会の実現に向けて取り組んでいます。
びじょネットはアップデートし続けています。2022年11月に開催した第4回びじょネットでは、ドイツ連邦共和国ベルリン市のフランツィスカ・ギファイ市長からの応援メッセージや、ザッカーバーグ・メディア創立者兼CEO/Facebook元マーケティング・ディレクターのランディ・ザッカーバーグ氏にVTRで講演いただくなど、海外の女性首長や女性経営者も参加しています。
また、2023年6月には、栃木県日光市で開催された「G7栃木県・日光男女共同参画・女性活躍担当大臣会合」に合わせ、同じ日光市内で「女性首長によるびじょんネットワーク in 栃木」を開催し、オンラインで配信しました。
そして今年10月7日には、第5回となるびじょネットを開催します。小池百合子東京都知事や吉村美栄子山形県知事が登壇するほか、基調講演にはリーナ・アンナーブ駐日ヨルダン・ハシェミット王国大使と、坂東眞理子昭和女子大学総長をお迎えします。リーナ・アンナーブ大使は、女性の権利やジェンダー平等への造詣が深く、キャリアの面でも多様な経験をお持ちです。坂東氏は現代社会における女性の生き方に鋭く提言し、男女共同参画から始まる地域づくりなどに精力的に取り組まれています。さまざまな分野でご活躍されている女性リーダーの講演は、日本の女性たちにも大いに刺激を与えてくれることでしょう。
女性の視点を通して世界と向き合う場に
パネルディスカッションや分科会でも、全国の女性首長をはじめ著名な女性経営者や駐日女性大使が登壇します。パネルディスカッションでは、「女性活躍を推進するテクノロジーとジェンダー平等」をテーマに、国内や海外におけるジェンダー平等への取り組みやSTEM分野での女性の教育支援などについて議論します。
分科会では4つのテーマを設けました。
分科会①では、「DXの推進が女性の働き方を変える」をテーマに、DXを活用して新たな労働環境を整備し、女性の能力を最大限活かし、充実度や満足度を高める取り組みについて議論します。
分科会②では、「女性が輝くためのライフ・ワーク・バランス」をテーマに、より柔軟で総合的な生き方、働き方を志向する女性のライフ・ワーク・バランスの視点からダイバーシティマネジメント等の方向性を議論します。
分科会③では、「多様な性と生を尊重する社会の実現に向けて」をテーマに、LGBTQなど性の多様性に関して、いまだ残る社会的偏見の払拭や性の多様性を認めることの必要性を社会に扶植するための進め方について議論します。
分科会④では、「女性の尊厳と誇りを守る社会をめざして」をテーマに、差別や強制等から女性を保護し、全ての女性が自らのことは自らが決めるという人の尊厳が守られる社会の実現に向けた取り組みについて議論します。
第5回びじょネットはYouTubeでのリアルタイム配信
「『誰もが輝く社会』の実現を目指すためには、人口の半分を占める女性の活躍は不可欠であり、そうした機運を、びじょネットを通して醸成していきたい。また、年代や性別を問わず、多くの方々にびじょネットの意義や取り組みが伝わるように取り組んでいきたい。」と、藤原さんは語ります。
今月の第5回びじょネットは、YouTubeでのライブ配信となります。社会に影響力を持つ女性リーダーたちが女性活躍をはじめとする世界の課題とどう向き合っているのかを知り、ともに考えていくきっかけとしていただければと思います。