ルール:「食べない」ことで体の機能回復をはかる!

──酵素を賢く使うためには、どんなことを心がけるべきですか。

先程の話で触れましたが、排泄・吸収・代謝など、自分の生理リズムをできるだけ整えてあげること。規則的なライフスタイルを目指すことが、酵素の有効活用を促します。なかでも1日のうち、夜8時から朝4時にかけての「吸収と代謝の時間」は重要。ここで食べ過ぎてしまうと酵素は生産されるどころか、食べ物を消化するために忙しくなり、どんどん減ってしまうのです。この時間帯は、食べないのがベスト。

英語で朝食を「ブレックファスト」といいますが、もともとは「断食を破る」という意味です。つまり、一晩寝ている間も立派な断食の状態ということなのです。食べないことでどんなメリットが生まれるかというと、腸は休息をとることができ、本来の機能が回復します。もちろん酵素の浪費も抑えられますし、免疫力のアップにもつながる。たった半日程度、食事量を抑える「プチ断食」であっても、試してみる価値はあります。

ちなみに私がお薦めしているのは、水分とすり下ろした果物や野菜だけで1日を過ごすやり方。野菜や果物はすりおろすと細胞膜が破れ、閉じ込められていた酵素が解放されるため2倍~3倍に増えるのです。週末の1日だけ実践しても、きっと効果を実感できるのではないかと思います。ここで気をつけてほしいのは、決して「種」を食べてはいけないということです。イチゴやキウイなどの小さなものは問題ありませんが、種には酵素抑制物質が含まれ、体内に入ると酵素を奪ってしまう。もし種を食べるなら、12時間以上水につけて抑制物質を消してからにしましょう。

ルール:大事なのは「真実の予防」根本的な解決を!

──健康を保つためには適度な運動も必要だと思います。具体的にはどの程度取り組めばいいのでしょうか。

やはり、ウオーキングが手軽でスタートしやすいのではないでしょうか。目安としては、3メートルほど先を見ながら大股で1万歩、1時間続けること。血のめぐりがよくなって汗腺が開き、老廃物を排出することができます。

より望ましいのは、日光を浴びながら歩くことです。日光浴によって活性化されるビタミンDは、近年注目されている物質。糖尿病や高血圧を予防するといわれています。

最後にお伝えしておきたいのは、もし何らかの不調があるなら、「原因を治さなければならない」ということです。まずは根本的に自分の生活を見直し、「悪くなったら治す」ではなく、「病気にならないように気をつける」へと考え方を変えてみてください。正しい知識を得て「真実の予防」ができるかどうか。その実践は、おのずと仕事の質の向上にもつながるでしょう。