コロナ禍でオンラインのコミュニケーションが増えたとはいえ、怠ってはいけないのが「印象管理」。オンライン・対面にかかわらず役職に合った身だしなみに整えることは言うまでもない。そして、身だしなみとして意外な盲点なのが「ニオイ」。その人の印象を左右しかねないうえ、近年、注目が高まりつつある「口のニオイ」ケアについて、歯科医師の照山裕子さんと、第一三共ヘルスケア 研究開発部 研究センター「オーラルケア製品」の担当・田淵拓也さんとともに考える。

コロナ禍でオーラルケアへの注目度がアップ!

長引くコロナ禍。生活様式の変化に伴い、さまざまな場面でマスク着用が必須となったことから、思いがけず自身の「口のニオイ」を気にする人が増加している。

製薬会社の第一三共ヘルスケアの調査(※1)によると、20代~50代の働く男女の約6割が「コロナ終息後も、マスクを外して会話する際に自身の口臭が気になる」と回答。世代別で見ると、『プレジデント ウーマン』読者世代でもある40代女性は特に「口臭」を気にする傾向が高く、人々のオーラルケアへの関心が高まりつつあることがわかる。

プレジデント ウーマン編集部では、かねてより「印象管理」の大切さを訴求し続けてきた。見た目を整えることはもちろん、「ニオイ管理」もマナーとして重要なポイントのひとつと捉えると、日々のセルフケアの方法や製品選びも変わってきそうだ。

※1:第一三共ヘルスケア調べ(2021年8月)n=723(20代~50代の有職者男女)

Q. コロナ終息後、マスクを外して人と会話をする際にご自身の口臭は気になりますか。

歯科専門医 照山裕子さん
てるやまゆうこ●歯学博士/東京医科歯科大学非常勤講師(顎顔面補綴外来)・厚生労働省歯科医師臨床研修指導医・日本アンチエイジング歯科学会理事を務めるほか、フリーランスの歯科医として複数のクリニックで診療を行う。ウェルビーイングの視点から、生涯を通じた口腔衛生管理や予防医学の重要性を提唱。テレビやラジオでのわかりやすい解説が評判となり、雑誌コラムや新聞連載、書籍執筆などでも活動中。

――自身の「口臭」を気にする人が増えています。実感されることはありますか?

【照山裕子さん(以下、照山医師)】コロナ禍になって約2年、口臭を気にする方は劇的に増えていますね。マスク内が乾燥し常態的に口が渇くこと、さらにおうち時間やテレワークなどでお菓子などをつまみながら何かをする機会が増えた割に、歯みがきがおろそかになっているなど、口内環境の悪化がその原因としてあるでしょう。

――何かをしながら食べる「ながら食べ」による悪化ですね。このところ「口臭ケア」製品を多く目にするようになりましたが、こうした状況が背景にあるのでしょうか?

【田淵拓也さん(以下、田淵研究員)】第一三共ヘルスケアが実施した本年(2021)の調査(※1)では「オーラルケアへの関心/そこにかける金額や時間」に変化が見られました。マスク生活において、4割以上が歯みがき習慣や口臭ケアなどのオーラルケアへの興味・関心が高まったと答えています(「とても高まった」10.7%、「やや高まった」31.1%、計41.8%)。また、オーラルケアにかける金額や時間の変化について聞いたところ、約4割(39.4%)が「金額と時間のいずれかは増えた」と回答しました。人々のオーラルケアに対する意識が変わってきているのは調査結果からも実感できます。

田淵拓也さん
たぶちたくや●第一三共ヘルスケア 研究開発部 研究センター [オーラルケア製品]担当

Q. 歯みがき習慣や口臭ケアなど、オーラルケアへの興味・関心は高まりましたか。

Q. コロナ禍において、歯みがきや洗口液などオーラルケアにかける金額や時間に変化はありましたか(わからないと回答した42名を除く)。

【照山医師】アンケート結果では、40代の女性が「口臭」を特に気にしているとのことですが、実は、歯周病に関係する菌の中に、女性ホルモンを好んで増殖する菌もあります。その影響から月経前や思春期、妊娠・出産、更年期といったタイミングで歯ぐきの腫れや口臭の変化を感じることがあります。特に40代以降は、更年期にさしかかるとともに歯周病に対する抵抗力が低下する年齢。40代で口臭を気にする女性が増える要因のひとつだと思います。

歯周病:歯肉炎、歯槽膿漏(歯周炎)の総称

気になる自分の口臭。そのチェックと対処法

――口臭の根本的な原因は、口腔内の汚れが主と考えればいいでしょうか?

【照山医師】歯垢や舌苔など、口の中の汚れの停滞が口臭につながるケースは多いですね。ある程度の口腔内の汚れは本来、唾液が洗い流してくれます。唾液は天然のシャワーといえるほど優秀で、補修成分や歯をコーティングする成分、免疫成分やニオイを抑える成分などが含まれています。ただ、マスク生活で常に口が渇いている状態や、加齢による唾液の減少などがあると口腔内に汚れが停滞してしまい、それが歯周病やむし歯などにつながり、結果、口臭も強くなってしまいます。

【田淵研究員】口臭の原因の90%は口腔内にあるといわれていますよね。実は、口臭の原因は口の渇き、緊張、空腹時などに発生する「生理的口臭」と、歯周病などの口腔内トラブルによって発生する「病的口臭」の2つに大別されます。原因は異なりますが、口腔内ではがれ落ちた粘膜や食べかすが菌によって分解されることにより口臭が発生するという基本的なメカニズムは同じなのです。

――他人からは指摘されづらい「口臭」ですが、自分でチェックする方法はありますか?

【照山医師】「生理的口臭」は一過性のもので誰にでも起こります。「病的口臭」は歯周病などの根本原因を解決することが先決です。口臭が気になるのであれば、まずは歯科医師に相談してほしいですね。

【田淵研究員】口臭を指摘するのもされるのも、かなりハードルが高いですよね。それに同じニオイを常に嗅いでいる状態だと、自分では気づきにくくなるんですよね。

【照山医師】そう。ヒトの鼻の細胞は体の中でもっとも鈍感といわれるほど。不快なニオイでも、鼻が慣れてしまえば、自分ではなかなかチェックできないものなのです。口が渇いていると思ったら、唾液腺をマッサージして唾液の分泌を促すのも口臭ケアにつながります。

イラスト=イラストAC

また、口臭があるかどうか気になるならば、一度歯科クリニックを受診してチェックしてもらうといいでしょう。

口臭も歯周病も日々のセルフケアで予防できる!

――「病的口臭」に至っていない場合は、セルフケアで予防できるものですか?

【照山医師】進行してしまっている歯周病は治療しなければ治りませんが、歯周病やむし歯を予防する観点であれば、毎日の歯みがきの際に、「口臭ケア」に有効な成分を配合したオーラルケア製品を使用するといいですよ。

――セルフケアアイテムの効果的な使用方法を教えてください。

【照山医師】時間軸で考えると、歯科医院でのプロケアは5%程度、残り95%がセルフケアです。歯みがきなどは、自分の口内環境や食習慣と照らし合わせ、薬用成分が配合されたものを選び、正しく使うこと。朝昼晩はしっかりブラッシングで汚れを落とし、さらにデンタルフロスなどの歯間ケアもプラスしましょう。

――「ホワイトニング」へのニーズは高まっているのでしょうか?

【田淵研究員】当社が実施した調査(※1)でも、ふだんオーラルケアに取り入れていることに「美白ケア」が上位にランクインしており、特に女性が「歯の美白への興味」を持っていることがわかっています。

【照山医師】クリニックでも女性はもちろん、男性でも清潔感を追求する目的で「ホワイトニング」に興味のある方は多い印象ですね。白い歯には、顔の表情を明るく見せるレフ板のような効果もあります。素敵な笑顔をつくるためにも、着色汚れを防ぎ歯本来の白さを保つ心がけは大切ですね。歯がキレイであれば、コミュニケーションにも自信が持てるはずですから。

美白・ホワイトニング:ブラッシングによる

製薬会社の「ブレスラボ®」

【田淵研究員】弊社の「ブレスラボ」は「口臭予防」に特化したブランドです。本年8月のリニューアルでは、製品名に「マルチケア」をプラスしました。口臭だけでなく、口臭の発生原因でもある歯周病やむし歯も同時に予防できる製品であることを、より生活者の方々に伝わりやすくするためです。さらに、シリーズ内最高濃度の歯周病ケア成分(※2)を配合した「ブレスラボ マルチ+歯周ケア」を新たに発売しました。口臭の原因となる歯周病のケアをより重視した製品です。口臭が発生するメカニズムに着目し、科学的根拠に基づいて開発していますので、そうした製品で口臭ケアはもちろん、歯周病やむし歯を予防してほしいですね。

※2:グリチルリチン酸ジカリウム

――どんな部分を強化されたのですか?

【田淵研究員】もともとの開発背景には、「口臭を気にする人」「市販品で満足していない人」が思った以上に多く、「口臭に対して本当に効果のあるものを提供しよう」と考えたところからスタート。香りでごまかすのではなく、口臭の原因物質を抑制できているか繰り返し実験を行いました。10年の月日をかけてようやく誕生したのが、初代「ブレスラボ」です。

今回リニューアルした「ブレスラボ マルチケア」では、ニオイ吸着成分「ゼオライト」を2倍に増量(※3)したり、フッ素を配合したりしています。研究開発担当としても、「多方面にケア」できる製品として、毎日のセルフケアに役立つものと自信をもっています。

※3:第一三共ヘルスケア従来品比

――「口臭ケア」研究の今後を教えてください。

【田淵研究員】今後、オーラルケアへの関心はますます高まっていくと感じます。製薬会社として時間をかけてしっかり研究に取り組む姿勢は変わりません。多くの方に「いい製品だ」と感じてもらうのはもちろん、継続使用してもらえる「ブレスラボ」をこれからもめざしていきます。

――「口臭」さらには「歯周病」を予防するカギは日々のセルフケアにある。在宅ワークが増えた現代だからこそ、歯みがき習慣はこれまで以上に重要になる。アイテム選びから見直すことも「キレイな息」につながるようだ。

【製品紹介】

<口臭や歯周病・むし歯が気になる方に>
薬用イオン歯みがき「ブレスラボ」

製薬会社の口臭予防から生まれた「ブレスラボ」。口臭を元から除去するトリプルブロック処方

口臭の、原因物質を「吸着」、原因菌を「殺菌」、発生原因を「予防」するトリプルブロック処方。口臭予防のための薬用成分6種配合(マルチ+美白ケアは8種配合)&口臭を伴う歯周病・むし歯も予防。
ネバつきを伴う口臭も元から除去し、歯周病やむし歯をケアする機能と、清涼感が持続する独自処方KCS(Keep Cool System)を採用。歯みがきはいずれも爽快な「クリスタルクリアミント」と、刺激が少ない「マイルドミント」の2味で、どちらもさわやかな息が長続き。さらに「口臭ケア」の文字は外箱のみに記載(歯みがきのみ)。本体を洗面所に置いた際にも気にならないようなさりげない配慮も。

■ブレスラボ マルチケア クリスタルクリアミント/マイルドミント【医薬部外品】
(販売名:DS薬用イオン歯磨きM1/DS薬用イオン歯磨きM2)
90g 968円(編集部調べ)

■ブレスラボ マルチ+美白ケア クリスタルクリアミント/マイルドミント【医薬部外品】
(販売名:DS薬用イオン歯磨きPW1/DS薬用イオン歯磨きPW2)
90g 1078円(編集部調べ)
*2種の薬用ホワイトニング成分「PEG-8、ポリビニルピロリドン」配合

■ブレスラボ マルチ+歯周ケア クリスタルクリアミント/マイルドミント【医薬部外品】
(販売名:DS薬用イオン歯磨きPP1/DS薬用イオン歯磨きPP2)
90g 1078円(編集部調べ)
*歯周病ケア成分「グリチルリチン酸ジカリウム」を、シリーズ内最高濃度で配合

<口臭・歯肉炎・歯垢付着が気になる方に>
薬用イオン洗口液「ブレスラボ マウスウォッシュ マルチケア」

殺菌・抗炎症のリレーション処方で口臭ケア

口臭の、原因菌を「殺菌」し、歯肉炎を「予防」するリレーション処方で口臭を元から除去。2種の薬用成分配合で口臭を防止し、ネバつきを伴う口臭も元から除去。歯みがき同様に独自のKCS処方採用で清涼感が持続する、爽快な「ダブルミント(アルコール含有)」と刺激の少ない「シトラスミント(ノンアルコールタイプ)」の2タイプ。

■ブレスラボ マウスウォッシュ マルチケア ダブルミント/シトラスミント【医薬部外品】
(販売名:DS薬用イオン洗口液LM/DS薬用イオン洗口液LC)
450mL 968円(編集部調べ)

○製品に関するお問い合わせ先/第一三共ヘルスケア お客様相談室
0120-337-336 受付時間 9:00~17:00(土、日、祝日、当社休日を除く)