「借金の有無」が成否を分ける!
「せっかく先祖から受け継いできたこの土地。なにか有効な活用法はないものだろうか」――。
土地を持たざる者の悩みもさることながら、土地を持っていたら持っていたで悩みは尽きないものだ。
「せめて固定資産税を毎年支払えるくらいの収益を生み出せれば」「相続税を支払うことを想定し、不動産の一部を現金化しやすい形にしておきたい」などといった具合に。
しかも、目下の土地活用は選択肢があまりにも多岐にわたっている。
アパマン、駐車場、コインランドリー、トランクルーム、貸し農園、介護施設、コンビニ、スポーツジム、その他定期借地権による各種店舗……その百花繚乱ぶりには驚かされるばかり。一体、どれが本当にトクなのか。
「重要なのはビジネスモデルです。誤解を恐れずに言えば、建物である“箱”の中に入るものは、何だっていいんです」
そう言い切るのは、不動産と相続に特化した相談サービスを提供している財営コンサルティング代表の山崎隆氏だ。ビジネスモデルの中でも、最重要ポイントとして真っ先に挙げるのが、プロジェクトごとの「自己資本比率の高さ」である。
「一番の安全策を考えれば、自己資本比率が高くて、つまり借金が少なくて、長期的に収益性が安定していることが望ましいわけです。ただし、収益性はどんなに手を尽くしても不確定要素を拭い切れません。ところが、たとえ収益性が低くても借金ゼロならなんとか回ります。自己資本比率が高いということは、それだけ大きな意味を持つということです」
では、自己資本比率が低いにもかかわらず土地の有効活用、不動産投資に走ればどうなるのか。
「借金をすると、収益性が高い状態を何がなんでも維持しなければならなくなります。借金返済以上に収益をあげるのは、かなり大変なことだと覚悟しなければなりません。ただし、遊休資産すべてを一気に稼働させるのではなく、もしもの時、つまりうまく回らなくなった時に、借金を返済できるだけの換金性が高い土地・不動産を別に持ったままにしているなら、借金をしてスタートさせるのも一つの方法となります」
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