初めまして、ライターの姫野ケイです。現在20代後半の私、最近、将来のお金について真剣に考えるようになりました。とりあえず貯金はしていますが、周りの友人たちに聞いてみると「お金を増やしたいから投資をしている」という人が意外と多いんです。「定期預金より、投資をしてみたら?」と私も言われるのですが、どうやって投資をすればいいのか、よく分かりません。

そんな私が今回、巷で話題の「ロボ・アドバイザー」にチャレンジ。難しいところは全部AI(人工知能)が助けてくれるから、金融の知識がない初心者にもオススメだということで、数種類あるロボ・アドバイザーのうち、「クロエ」というアプリを試してみました。

「インストールといくつかの設定をして、口座を開いたら、あとはクロエにお任せください」と聞いたものの、でもやっぱり投資ってなんだか難しそうだし、怖いイメージがあるんですよね……。具体的に何をしたらいいか全然分からなくて不安、と困っていたところ、お金の専門家にお話を聞けることになりました。いろいろ教えてくださったのは、東京証券取引所の森勇貴さんと、クロエを提供するエイト証券の本田進太郎さんです。先生、投資って、ロボ・アドバイザーって一体どういうものですか……?

東京証券取引所へ、投資とロボアドバイザーについてお話を聞きに行きました

そもそも、なぜ投資でお金が増えるのですか?

姫野ケイ

【姫野】実は、そもそも投資というものに全くイメージがわきません。また、投資をしているのは男性、という印象が強くて、どうも手を出しづらいというか、自分には縁がないものという気がするんです。

【森】確かに男性のほうが投資をやっているイメージがあるかもしれませんね。でも本来は、性別に関係なくできることですよ。投資の基本とは、長い時間をかけて資産を少しずつ増やしていくことなんです。

【姫野】投資というのはどうやって利益が出る仕組みなのでしょうか。

【本田】例えば株式などは、値段が変わり続けるものです。値段が低いときに買って、高くなったときに売れば、当然利益が出ます。すごく簡単に言うと、100円で買った株が200円になったときに売れば、100円の利益になりますよね。

【姫野】でも、売りたいタイミングはみんな同じだと思うのですが……都合良く売れるものなのですか?

【森】必ずしも都合の良いように売買できるわけではありません。基本的に株式の売買は、売る人と買う人がいないと成立しません。例えば上昇トレンドの中では、「いったん利益を確定したいから売る」という人もいます。一方で、「この企業は今後、もっと成長するのではないか(将来性がある)」、「新製品が出る予定だからきっと伸びる」という場合など、さらにもっと上がっていくだろうと期待して株式を買う人もいます。このように、投資家がそれぞれの考えで、売りや買いの注文を出すタイミングで、売買が成立するのです。

「投資=ギャンブル」ではないの?

東京証券取引所の森勇貴さん

【姫野】なるほど。株の値段はそうやって決まるのですね。でもまだ私、投資について「大きく損をしてしまうのではないか」と、すごく不安があります……。

【森】投資にはいくつか種類があります。株式だけではないですよ。例えば、「債券」や、商品系の「金」とか「プラチナ」。あとは、使い方によってはリスクの高い傾向のある「デリバティブ」などですね。

【姫野】デリバティブ?

【森】株式や債券などの価格を基準に価値が決まる金融派生商品を、デリバティブと呼びます。他にも“FX”(外国為替証拠金取引)のような、レバレッジの高いものもあります。

【姫野】FXで失敗して多額の借金を抱えてしまった人の話は、ネットで読んだことがあります……ところで、レバレッジとは何ですか?

【森】レバレッジとは「てこ(レバー)」が語源になっている言葉です。FXでは、手元の資金にレバレッジをかけることで、資金の何倍もの金額の外貨を取引できるようになっています。例えば実際に持っているお金は10万円でも、10倍のレバレッジをかければ100万円の取引ができる、という具合です。大きな取引ができるので、うまく行けば大きく儲かるのですが、失敗したときのマイナスも大きいという……。大きく損をしたら怖いですよね。このイメージから、投資全般が怖いと思われてしまっているのではないでしょうか。

でも本来、投資はギャンブルとは違います。大きく損をしないためには、投資を始める前に「どれだけのリターンを求め、どれだけのリスクを取れるか」を設定しておくべきです。でも、特に若い方や投資未経験の方は“リスク”という言葉に抵抗を感じてしまい、投資に手を出せないでいるのだと思います。

なぜ、投資初心者にロボ・アドバイザーがおすすめなのか

クロエでは、どれくらいお金を増やしたいか、目標設定を選べます。私は「旅行」を選んでみました。

【姫野】確かに、リスクがあると言われると怖くて踏みとどまってしまいます。あとは、「分散投資」だとリスクを低くできると聞いたのですが、分散投資とは一体何をすればいいんでしょうか?

【森】分散投資とは、日本株だけとか、一つの銘柄だけを買う、というのではなく、いろんな国や種類の投資(例:外国株、債券、金や不動産など)に分散させて投資をすることです。もし、一つの金融資産にだけ投資をしていたら、その資産の価格が下がってしまった場合に、大きく損してしまいますよね。でも、分散させておけば上がるものもあるし下がるものもある。分散することによって、リスクを低く抑えられるのです。

【姫野】でも、その分散を行う際の銘柄の組み合わせを選ぶのは難しそうです。

【本田】そこでオススメなのが、ロボ・アドバイザー「クロエ」なんです。AIを利用して、お客様に最適なポートフォリオをクロエが提案しますから、あとは注文するだけです。また、市況の変化に応じて機動的にリバランス(状況に応じて資産を再配分すること)も行うので、「どの銘柄を買えばいいのか分からない」「まとまった資金もない」、また「デイトレーダーのように、頻繁に相場を見ていられない」という方の不安を解消できます。

このように、資産を分散運用できます。

【姫野】それは心強いです! クロエ、さっそくアプリをダウンロードしてみたのですが、お金を増やして何をしたいか、目標を分かりやすく提示してくれている点が良かったです。あと、デザインもかわいらしいですね。

【本田】ご利用いただきありがとうございます。おっしゃる通り、クロエは「何のために投資をするのか」というイメージを持ってもらうために、「マイホーム購入」や「結婚式」など目標を設定する「ゴールベースアプローチ」を採用し、全体的に分かりやすくした資産運用サービスのためのアプリです。また、例えば100万円の運用資金があったとすると、クルマを買う目標に50万円、旅行の目標に30万円、残りの20万円を老後資金にあてるなど、きめ細かい資産形成ができるようになっています。金額だけでなく、達成時期や、積極型・保守型・安定型といったポートフォリオのタイプも設定できます。

クロエはスマートフォンやタブレットだけで利用できるので簡単です

ロボ・アドバイザーはどこまで“お任せ”できるのか

エイト証券の本田進太郎さん

【姫野】ロボ・アドバイザーはどこまでやってくれて、どこからは人間が自分で考えてやらないといけないのですか?

【本田】口座を開設し、入金いただいて、注文をする。ここまでがお客様がやる作業で、そこから先はロボ・アドバイザーがやってくれます。例えば、株式を取引する際には“指値注文”と“成行注文”の2種類があり、成行注文の方が売買が成立しやすい。このあたりの売買の仕方は、投資初心者だと難しく感じるかもしれませんが、クロエはロボ・アドバイザーが売買を行ってくれるんです。

【姫野】ということは、専門的な知識のない初心者でも注文の仕方に迷う必要がないのですね。

【本田】はい。1万円と少額から始められるのもクロエの魅力です。またクロエでは、東証上場のETFのみでポートフォリオを組んで運用しているため、ドル建てでなく円建てだというのが、他社のロボ・アドバイザーとの違いです。

【姫野】また難しい言葉が出てきました……ETFって何ですか? 

【森】ETFは投資信託の一種です。取引所に上場している「上場投資信託」のことで、株式のように、リアルタイムに動く価格の変動を見ながら取引できるのが特徴です。投資信託と株式のいいとこ取りをした商品だと思ってください。ETFは証券会社で購入できるのですが、銘柄を一つ選んで投資するだけで、たくさんの株に分散投資をするのと同じ効果があります。例えば、東証株価指数(TOPIX)に連動するETFを購入すれば、東証一部に上場する全ての銘柄に分散投資するのと同じ効果が期待できるのです。

クロエの運用画面。円グラフで比率を表してくれるので分かりやすいです。

【姫野】なるほど、1つのETFを買えば、多くの株を買ったかのように分散投資ができるということですね。あと、ドル建てと円建てという言葉もよく分かりません。円建てのほうがいいのですか?

【森】株式や投資信託などを買ったり売ったりするときに、米ドルで決済する取引がドル建て、日本円で決済できる取引が円建てです。

【本田】他社のロボ・アドバイザーでは、海外に上場しているETFを使っていることもあり、基本的に米ドルベースで売買をします。そうすると運用自体がプラスになっていても、最終的に円に換えて出金しようとした際に、為替のリスクで損をしてしまうこともあるのです。でも、クロエは全て日本円で取引が完了するので、自分が見ていた取引の経過とのズレがないのがメリットです。為替のリスクは全くないわけではありませんが、リスクが少ないと言えます。また、市況の変化に応じた“リバランス”もロボ・アドバイザーがやってくれるので安心ですよ。

【姫野】その“リバランス”についてもう少し詳しく教えていただけますか?

【本田】投資する金融商品の組合せのことを「ポートフォリオ」といいますが、このポートフォリオを構成する株式や、債券に連動するETFの投資比率を見直すことです。例えば、設定されたポートフォリオの中身の比率が「株式50%・債券50%」だったとします。そして、市況の変化に応じて株式が55%、債券が45%になったとします。この場合、値上がった株式5%を自動的にロボ・アドバイザーが売却して、代わりに債券を5%買い付けて、比率を元の50%・50%に戻してくれる、というのを行ってくれるんです。

1万円から投資ができる。分からないことはチャットで質問

初期投資の入金の際、私もチャットで質問してみました。

【姫野】へぇ! そのあたり、自分でやると難しそうなのでありがたいです。クロエは1万円から始められるとのことですが、実際はどのくらいの金額から始める人が多いんですか?

【本田】やはり初期投資は1万円という方が一番多いですね。まだ投資をされたことのない方は、1万円でも投資ができるということをご存知でないのかもしれません。

【森】過剰に怖がらず、まずは挑戦してみることがいいと思います。そして、利益を出すためには、時間を味方につけることも大切です。若いうちから投資を開始した方が、リターンがリターンを生む「複利効果」により、資産を増やす機会が多くなりますよ。

【本田】クロエならば初心者でも気軽に投資を行えます。チャット機能もついているので、分からないことは何でも質問できる点もオススメです。

【姫野】若い人は電話よりもチャットになじみがある人が多いですよね。ちなみにどんな質問がきますか?

まずは1万円を入金。旅行に行けるくらい増えるといいな。

【本田】「ちょっとここの手続きが分からないので教えてください」というのが多いですね。なかには「おはようございます」なんていうのもあります(笑)。また、現在クロエはちょうどキャンペーン中で、2017年7月末までの月次投資顧問料が無料ですので、投資初心者の方にもこの機会に利用していただきたいです。

【姫野】私もさっそく1万円を入金して投資を始めてみます。本田さんと森さんに詳しく教えていただいたおかげで、投資に関して前向きに考えられるようになりました!

【本田】ありがとうございます。投資やロボ・アドバイザーについてもっと知りたい人は、7月に東京証券取引所にてセミナーが開催されるので、ご興味のある方はぜひおいでください。

 

【参加者募集中!】

JPX*マネースクール
──ロボアドとミライの資産形成──

◇詳細・お申込はコチラ◇

◆日時
<1回目>
(1)7月5日(水)19:00~21:00(受付18:30~)もしくは
(2)7月12日(水)19:00~21:00(受付18:30~)
※(1)と(2)は同じ講義内容になりますので、ご注意くださいませ。
<2回目>
7月22日(土)10:30~15:30(受付10:00~)
※軽食付き

◆会場
東京証券取引所
東京都中央区日本橋兜町2番1号
※東西線 茅場町駅(出口11)徒歩5分、日比谷線 茅場町駅(出口7)徒歩7分

◆地図
http://www.jpx.co.jp/corporate/jpx-profile/access/

◆参加費
・2回セット受講 2,000円
⇒【A】(1)&(3) or 【B】(2)&(3)
・1回のみの受講 1,500円
⇒【C】(1) or 【D】(2) or 【E】(3)
※【A】~【E】のチケットは、お申し込みページより選択して購入することができます。

◆定員:各回250名 ※先着順

◆主催:東京証券取引所

◆共催:プレジデントウーマン/きんゆう女子。