大西氏によれば、「フュージョン」は平均して相場より約5000円高い賃料を実現しており、ゲストの60%以上が女性。1階に限ってもその割合は52%を超えている。そして、もう一つの主力商品「フィール」も、25m2ながらリビングとベッドスペースを別にする独自の設計で女性に抜群の人気ということだ。

ご存じのように首都圏では単身者の入居ニーズが高い。なかでも一人暮らしの女性は住まいへのこだわりが強く、男性より高い家賃を払っているとのデータもある。

「やはり女性に好まれる住まいをつくるのが賃貸住宅経営を成功させるカギ」と大西氏。「画一的なワンルームを供給するのではなく、嗜好(しこう)や住まい方に合わせた空間を提供することで、当社は20年先、30年先にも優位性を保ち続けるアパート経営を創り上げていきたいと考えています」

“魅力的な空間で自分の暮らしを変えたい”と願う人は、いつの時代も少なくないはず。セレコーポレーションでは、そうしたゲストに新たな気づきを与える「フュージョン」「フィール」といった住まいを生み出すことで、持続的なアパート経営を支えている。

仲介会社の専任化で物件の価値をより深く伝えていく

独自性の高い物件というハード面での強みを持つ一方、同社はソフト面でもオーナーのサポートに力を注いでいる。その一つが「仲介会社の専任化」だ。これは、セレコーポレーションの理念や物件を深く理解する仲介会社を専任化し、賃貸の仲介業務の質と効率を高めていく取り組みで、すでにその効果が表れているという。

「当社の事業エリアを40ほどに分け、それぞれ1~2社程度の専任仲介会社を選定しています。そうして専任と専任外の仲介会社の決定賃料を比較すると、例えば『フュージョン』の賃料で1600円超の差が出ている。やはり専任仲介会社さんのほうが物件の価値や魅力を上手に伝えてくれています。今後もこの動きを加速すべく、専任化の割合を高めていく予定です」(大西氏)

さらにソフト面では、新ブランド「My Style」シリーズの専用サイトの開設も注目だ。同サイトでは、3DCGによって部屋の内部を全方向から自由に探索することが可能。内見をバーチャル体験することで、同社の空間づくり、設計思想を“体感”することができる。これによって、ゲストの「こんな部屋に住んでみたかった」という潜在的な思いを刺激し、顕在的なニーズへとシフトさせようというわけだ。

ショールーム「セレイエ」のエントランス。奥には、主力商品である「フュージョン」「フィール」のモデルルームを備えているので、設計の工夫などをじかに確認できる。

多面的な取り組みでオーナーをバックアップするセレコーポレーション。同社の商品特性や事業スタンスは、東京・京橋にあるショールーム「セレイエ」で確認することができる。「フュージョン」「フィール」のモデルルームも設置され、年間約8000人が訪れるというこのショールーム。「そろそろ本気で将来のマネープランを」と考える人にとっては、見逃せないスポットといえそうだ。

土地がなくてもアパート経営を始められる!

「土地を所有していないが、アパート経営に興味がある」。そうした人たちをサポートするのが、セレコーポレーションの「不動産投資倶楽部」だ。土地探しからアパート経営の企画・提案、融資斡旋、建築、事業フォローまで、一貫してサポート。独自の仲介ネットワークにより、優良な土地情報を集め、高利回りの物件を開拓している。会員数は現在340名(2015年3月実績)。一昨年度に60件、昨年度に71件のアパート経営が実現しており、複数棟経営するオーナーも誕生している。