2013年4月14日(日)

祖父母からの教育費援助は無税ってホントですか?

プレジデントFamily 2013年5月号

著者
藤川 太 ふじかわ・ふとし
ファイナンシャルプランナー

藤川 太

1968年、山口県生まれ。ファイナンシャルプランナー。東京、大阪、名古屋に拠点を持つ「家計の見直し相談センター」の看板相談員。教育費と老後資金の危機を憂える著書『サラリーマンは2度破産する』(朝日新書)や『1億円貯める人のお金の習慣』(PHP研究所)が好評。

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ファイナンシャルプランナー 藤川 太 構成=山田清機
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平成25年度の税制改正大綱が発表されてから、同じ内容の相談が増えている。小森冴子さん(39歳・仮名・以下同じ)もそのひとりだ。

小森家は3人家族。長男がこの春から私立の中高一貫校に進学する。夫の雅俊さん(41歳)の年収は約700万円。住宅ローンの残債がまだ2000万円近くあり、小3から通わせた長男の塾代が予想以上にかさんだこともあって預貯金が少なく、高額な私立の学費を6年間も払い続けることができるのかどうか不安な状態だ。そこで……。

「今度、税制が改正されて、教育資金に限って贈与税がかからなくなると新聞に書いてありましたけれど、その制度をどうやって利用すればいいのか教えていただきたいと思って……」と相談に来られたわけである。

冴子さんの言う非課税措置は、孫が30歳になるまでの間にかかる入学金、学費、塾代、習い事代などの教育資金を祖父母が一括して贈与する場合、孫1人につき1500万円までは非課税にするという時限措置である。1500万円という金額は、中学から大学まで私学に通わせた場合の総教育費に相当する。

「夫の実家は、結構お金を持っているらしいのです。でも、なぜ一括でなければいけないのか、そこがよくわからないんです」

意外にご存じない方が多いが、実は、年間110万円未満の生前贈与には贈与税がかからない。また、学校にかかる授業料などの教育費を、親ではなく祖父母が毎年支払う場合も、親の支払い能力が足りないとみなされるときには贈与税がかからないことになっている。実際、そうやって孫の入学金や授業料を援助している祖父母は多く、私立の入学式にはそうした“パトロン”が大勢詰めかけるのが当たり前の風景になっている。

「えっ、そうなんですか。だったらわざわざこんな措置をとる必要ないじゃないですか」

もともと贈与税がかからずに援助してもらっている人にとってはその通りだが、十分経済力がある両親にとっては、これで堂々と援助を受けることができるようになる。

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