韓流オバサン:追っかけツアー参加に関連グッズ買い漁り

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韓国から日本への放送番組輸出額(出所:韓国コンテンツ振興院資料)

韓国ドラマ、韓国音楽などの「韓流」の人気が定着しつつある。「韓流の聖地」として一躍有名になった東京・新大久保。韓国タレントショップや韓国料理店が軒を並べ、休日には人が溢れかえる。目立つのはシニア女性だ。クラブツーリズムが企画した新大久保を探訪する「韓流ツアー」が、全国のシニア女性の人気を集めているという。

韓国コンテンツ振興院によれば、韓国放送番組の対外輸出額は「冬のソナタ」の大ヒットを受けて急伸した後、一時落ち込んだが、10年には8162万ドルへ急回復。「ファンの核として人気を支え続けたのは経済的、時間的余裕のあるシニア女性だった」と同振興院の金泳徳・日本事務所長は見ている。04年から現在までの純愛系韓国テレビドラマの視聴者層のうち3割以上を60代以上の女性が占めているというデータもある、

実は、最近の韓流トレンディドラマやK‐POPのファンにもシニア女性が多い。「日本と同様、韓国のタレントはドラマや映画に出演もするし、歌謡曲も歌う。シニア女性は贔屓のタレントが登場する映像、音楽ソフトならなんでも集める」(金氏)。さらに、写真集や関連グッズの購入、「追っかけ」の韓国ツアーへの参加ととどまるところを知らず、韓流オバサン囲い込みはかなり成功しているように思える。

なぜ韓流がシニア女性の心をつかんだのか。「韓国ドラマの構成、演出は1980年代以前の日本ドラマの手法を取り入れている。それがシニアの価値観にフィットしたようだ。一方、ファッションなどの時代背景は最新のもので、流行に敏感な人にもうけたのではないか」と金所長は分析する。

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