経営がうまくいっていない会社には共通点がある。特定行政書士の横須賀輝尚さんは「社長の外見やメンタルに特徴が出る。例えば、本当に倒産間際の社長は落ち込むどころか笑っていることが多い」という――。

※本稿は、横須賀輝尚『プロが教える 潰れる会社のシグナル』(さくら舎)の一部を再編集したものです。

影の中にいるビジネスパーソン
写真=iStock.com/THEPALMER
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末期の社長はあらゆる見た目と言動が変わる

さあ、ここからはもう危険度MAXです。危険度星2つのところでも「社長の表情が変わる」とお伝えしましたが、表情だけではなく、あらゆることに変化が出てきます。

例えば服装。

末期になれば、服装なんて気にしていられません。これまで糊の利いたシャツを着ていた社長の服装は、ヨレっとしてきます。髪型やその他の身だしなみも同じ。見た目って、本当に出るんです。これは服装のだらしなさというよりは、以前との変化です。これまでオシャレだった社長が、同じ服を着続けたりとかね。もともと同じ服を着るタイプの社長もいますけど、要は変化がポイントです。

ほかにも、飲みつぶれて二日酔いになることなんてなかった社長が、お酒に呑まれて会社にこない。家族を大事にしていた社長が家庭を顧みない言動をする。

あるいは毎日のように書いていたブログを更新しなくなる。SNSの投稿もしなくなる。仮に情報発信したとしても、いまの自分でも少しでも「いいね」がもらえるような過去の栄華に関する投稿だったり……こういう兆候も出てきます。

SNSの投稿内容は深層心理を映し出す

SNSに関しては、TwitterなどのオープンなSNSよりはFacebookのような比較的クローズなSNSのほうに、深層心理が表れた投稿が出る傾向が強いと言えます。

普段Facebookに近況を投稿していた社長の投稿がだんだん減少し、以前のような投稿が少なくなった、というのは、危険なことを表すサインなのかもしれません。

加えて、この段階にくると温厚な社長でも「キレる」ことが出てきます。当然そうなれば社員やお客にも応援されなくなる。応援されなくなれば……まあ、そうなればここで解説しなくてももう末期だってわかりますよね。

ちなみに、性格が「良すぎる」社長も会社を潰してしまいがちです。自己犠牲、献身性といえば美しいのですが、経営はなんといってもお金。ある程度がめついくらいがちょうどよいのかもしれません。