占いを活用する成功者が多いのはなぜか。占い師でキャリアコンサルタントの早矢さんは「仕事のできる人は、占いに正解を求めたり頼り切るのではなく、参考にして自分のプランをブラッシュアップしている。占いに関心を持つきっかけとしては、ある年齢を迎えて自分の人生の『限界点』を感じるようになり、それに戸惑ったり、あがいてみたくなったときが多い」という――。

※本稿は、早矢『世界のビジネスエリートが身につける教養としての占い』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

占いに使う水晶玉のようなものに手をかざす人
写真=iStock.com/ra2studio
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「答えあわせ」のツールとして自分のプランを磨く

占いについて、こんな言い伝えがあります。

「貧しい者は占いに依存し、向上心のない者は占いをバカにする。富める者は占いを利用している」

この言葉が必ずしも真実だとは思いませんが、古今東西を問わず、「富める者」の多くが、占いを賢く利用していることは確かなようです。

歴史上の偉人から、ビジネスの成功で莫大ばくだいな財産を築いた人、現代のビジネスエリートまで、多くの成功者が占いと親密な接点を持っています。

私のところに定期的に相談に来る人の中には、有名企業の経営トップや一流大学を卒業した大企業のエリートサラリーマンがいます。

彼らに共通する特徴は、占いに判断を委ねるのではなく、占いを「答え合わせ」のツールとして活用していることです。

ある企業の経営トップは、年度末や年末年始などの節目の時期を迎えると、必ず相談にやってきます。

「来年は新しい事業を始めて攻める年にしようと思っているが、どうだろうか?」

新たなビジネスをスタートさせる前に、会社やご自身の運勢をチェックして、自分の考えが本当に正しいかどうか、答え合わせをしているのです。

鑑定の結果が「来年は攻める年」と出れば、勇気を持って前に踏み出します。

仮に、「来年は守る年」と出たとしても、それで計画を中止するわけではありません。

「来年は、どんな事態が待ち受けているのか?」
「どんなことに気をつければいいのか?」
「どうすれば、新しい事業を成功に導くことができるのか?」

新たなビジネスの成功に向けて、さまざまな角度から検討材料を探すなど、細心の注意を払っています。

仕事のできる経営者は、占いに正解を求めたり、頼り切るのではなく、占いを「参考」にして、自分のプランをブラッシュアップしているのです。