お金への罪悪感を減らすのに、よい方法があります。

それはお金を洗うこと。いわゆる銭洗いです。お金を洗うことで、お金への罪悪感が減り、お金をもつことへの許可を自分に出せるでしょう。お金は汚いと思っていても、きれいな水で洗えば、きれいに思えるってことですね。

お金を洗う神社といえば、神奈川県・足柄下郡箱根町の深沢銭洗弁財天はいかがでしょうか。箱根登山鉄道の塔ノ沢駅・上りホームに隣接しているという、なかなかめずらしい場所にあります。

松井証券の創業者・松井房吉氏が、夢枕に白蛇が現れたことがきっかけで、たびたび宿泊していた塔之沢温泉近くの清らかな水が流れるところに、小さなお社を建ててお祭りしたのが始まりです。

「洗ったお金」にご利益があるわけではない

「弁天癒水」と記された境内のお水でお金を洗うと、金運向上のご利益があると、商売をされている方々から信仰されています。いきなりお金を洗いに行ってはいけません! まず弁天様にきちんとお祈りしてから、お金を洗います。

青銅の泉龍寺箱根
写真=iStock.com/Jef Wodniack
※写真はイメージです

ちなみに洗ったお金は、さっさと使う。お財布に大事にしまってお守りにしたくなる気持ちもわかりますが、洗ったお金はすぐに世の中に回した方がいいです。「洗ったお金そのもの」に何かご利益があるわけではありません。

ご利益は、お金への罪悪感が減る・不要な価値観を手放すなどの心理効果です。「お財布の中に大事にしまいこんで……。その罪悪感、いつまで握りしめているの?」とならないよう(笑)、洗ったお金はさっさと手放してしまいましょう。

お賽銭=願いがかなった感謝の気持ち

神さまにお金を払う「おさいせん」、そもそもの始まりは、その年の最初に収穫した稲穂「初穂」を、神さまへの捧げものとして毎年奉納したことでした。この「初穂」が、のちに金銭に変わりました。

神社では、ご祈祷やお祓いの謝礼としてお渡しするお金の表書きに「御初穂料」と書きます。稲穂の代わりにお金を初穂として奉納するという意味になります。

神さまに捧げる「初穂」の対象は、当初は米など穀物だけでした。のちに、初めて収穫した野菜や魚などさまざまな「初物(ハツモノ)」を神前に供えるようになります。

最初のお給料を神棚にささげる習慣もありますが、これも「初穂」です。このようにさまざまな「ハツモノ」を神さまに捧げる風習がありますが、いったいなぜでしょうか?

それは初穂の中に、豊かさのおまじないが隠されているからです。おさいせんは、漢字で「お賽銭」と書きます。この「賽」は、願いがかなったお礼の意味があります。

神社でお金を払うのは、じつは神さまに願いがかなった感謝の気持ちなのです。