投資の原稿で祖母のことを書いても、読者には興味がない

③「読み手の興味とズレたネタを選ぶ」症候群

「つかみ」の目的は読み手の興味を惹くことですが、「読み手の興味とズレたネタ」を「つかみ」に選んでしまう。そんな症候群に陥っている例もあります。

私もそんな1人でした。その例として、過去に私が株式投資で稼いでいる人にインタビューをした記事の「つかみ」をご覧ください。

私が株式投資に興味を持ったきっかけは、祖母が株式投資をしていたことです。証券マンが自宅に通ってきていたのですが、いつも証券マンの言いなりになって株を買っていたことに、疑問を持っていました。
そこで、株式投資のテクニックを教える本を読み漁って勉強をして、祖母にアドバイスをするようになりました。すると、「たかしも自分でやってみたら」と祖母に言ってもらえるようになり、贈与してもらった100万円を引き継いで、自分でも運用するようになったのです。
ネットで、ある2つの指標が低い銘柄を探して、ネット証券で購入。売買を繰り返しました。その結果、7年間で5000万円の利益を出すことができました。

ところが、この文章では、「投資をはじめたきっかけ」を「つかみ」に選んでいます。「祖母が投資をしていたから」という情報に強い関心を持つ人はほとんどいないでしょう。これでは興味を持ってもらえませんよね。

ボールペンの書き込みを練習している女性
写真=iStock.com/yamasan
※写真はイメージです

余計な言葉や関係ない話が入っているのもNG

④「『つかみ』が冗長でダラダラしている」症候群

手の込んだ「つかみ」を書こうとした結果、冗長になり、ダラダラしてしまう……という症候群も見られます。冗長になるパターンは2つあります。

1つは、「余計な言葉が多い」パターン。

たとえば、次の文章をご覧ください。

ダイエットの王道とは何かというと、やはり食事を減らすことでしょう。どんなに運動をしていても、食事を減らさないと、いつまで経っても体重は減りません。体重を落とすためには、基本的に食事を減らすことが不可欠と言えます。

「体重を落とすには食事を減らすことが不可欠」という内容の文章が3つも続いていて、長い割に薄い内容です。「体重」「食事」が何回も出てきますし、「とは何かというと」「やはり」「基本的に」など不要な言葉もたくさんあります。

このように同じ意味の言葉を繰り返したり余計な言葉がたくさん入っていたりすると、内容の割に文章が長くなり、読み手が興味を失ってしまいます。

もう1つは、「いらない話が入っている」パターンです。「この文章をまるごと削除しても意味が通る」という「つかみ」はしばしば見受けられます。