所得税を節税すると、住民税も減る

所得税と同様、住民税も私たちの生活と切っても切れない税金です。所得税の節税に取り組めば、住民税の節税にもつながります。

住民税はどうやって計算される?

所得税と同じく、「住民税」も個人の稼ぎに対する身近な税金です。所得税と住民税は、税金を納める先が国か地方自治体かという違いだけで、基本的なしくみは共通しています。

所得税がたくさんかかる人には、住民税もたくさんかかります。そして所得税を節税すれば、住民税も節税できます。

ただ、所得税と住民税には、いくつか押さえておきたい違いがあります。

まずは、「税率」です。所得税の場合、所得金額に応じて税率が変わる超過累進税率というしくみが採用されています。つまり、「たくさん稼いだ人のほうが、税率が高くなる」というしくみです。

一方の住民税は、所得金額に10%を掛けた「所得割」と、年間5000円程度の固定金額の「均等割」から構成されています。

お住まいの場所によって、所得割と均等割の設定が若干じゃっかん変わることはありますが、税額が年間で何千円も変わるようなことは通常ありません。

時々、「住民税が安いところに引っ越したい」という方がいますが、引っ越しても住民税はほとんど変わりません。引っ越しを考えるなら、住民税よりも住み心地や行政サービスを優先したほうがいいでしょう。

所得税と住民税は連動しているので、所得税の節税が住民税にも反映されます。たとえば節税のために医療費控除を30万円申告したとしたら、30万円に所得税と住民税の税率を掛けた金額が節税できます。